ヤマハ、クアルタラロが上位を争い5位入賞「予想していたよりも、いいレースができた」/第17戦タイGP決勝

 チャン・インターナショナル・サーキットで開催された2023年MotoGP第17戦タイGP。29日に行われた決勝レースで、モンスターエナジー・ヤマハMotoGPのファビオ・クアルタラロは5位を獲得。フランコ・モルビデリは11位となった。

 チャン・インターナショナル・サーキットの上空には灰色の雲が広がり、天候変化が懸念されるなかで決勝がスタート。タイヤの消耗と燃料消費を考慮しながら、序盤は全ライダーが一群を形成するような展開となった。

 10番グリッドからスタートしたクアルタラロはポジションをキープしてオープニングラップを終了。2周目には8番手に上がり、トップ7台のグループに懸命について行く。

 クアルタラロは、マルク・マルケス(ホンダ)とフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)の背後に迫ったが、同時に他の大勢のライダーにも注意を払わなければならなかった。ラウル・フェルナンデス(クリプトデータRNF・MotoGPチーム)、マーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)、マルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)らとバトルを繰り広げながら一時は9番手に後退。

 しかし、12周目にアレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)が転倒、17周目にはマルク・マルケスをとらえて7番手まで浮上する。

 この時点で6番手のアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)から1秒以上離されていたが、何とか差を詰めようと、さらにペースアップ。そして21周目には、エスパルガロに抜かれて6番手となっていたルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)をパスして6番手に浮上。続いて5番手のエスパルガロも視野にとらえたが、わずかに届かなかった。

 トップから4.550秒差の6位でチェッカーを受けたあと、エスパルガロのペナルティによりひとつ上げて5位でタイGPを終えた。

 一方、18番グリッドからスタートしたモルビデリは、序盤の混乱が収まったところで17番手。そのあと中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)とジャック・ミラー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)をパスしてポイント圏内まで浮上。

 8周目には前方を走るヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)が大きくはらむ間に14番手に上がる。さらに最後の6周ではエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)とフェルナンデス(アプリリア)をパス。ファイナルラップではジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)もとらえて11位でチェッカーを受けた。

 この結果、クアルタラロは合計145ポイントでランキング9位に浮上。モルビデリは合計84ポイントでランキング13位をキープしている。

■ファビオ・クアルタラロ(決勝:5位)
「正直に言うと、今日は予想していたよりも、いいレースができた。いろいろなライダーといろいろなマシンを見て、多くのことを学ぶことができたんだ。だから今はとてもハッピーだよ。このレースから得たフィードバックをエンジニアたちが理解し、いくつかの部分を改善してくれることを期待しています」

■フランコ・モルビデリ(決勝:11位)
「マシンがよく走っていて、いいレースだったと思う。スピードもあったし、とくに終盤は最速タイムを記録することができて大きな励みになった。でも、スターティングポジションが良くないので挽回は難しく、期待した順位には届かなかった」

「自分自身のミスもあった。第3コーナーではらんでしまい、大きく遅れてしまったんだ。このことは残念に思っているが、その一方で、スピードとクイックさには満足しているよ。全体的には、いいレースだったと受け止めている」

ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第17戦タイGP 決勝
ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第17戦タイGP 決勝
フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第17戦タイGP 決勝
フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第17戦タイGP 決勝
フランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2023MotoGP第17戦タイGP 決勝

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