今年のWSも「スイープなし」が確定 11年連続は史上2番目の長さ

2023年シーズンのワールドシリーズは、レンジャーズの本拠地グローブライフ・フィールドでスタート。第1戦はホームのレンジャーズが劇的なサヨナラ勝ちを収めたが、第2戦はダイヤモンドバックスが快勝。最初の2試合を終えた時点で1勝ずつとなり、スイープで決着する可能性が消滅した。MLB公式サイトのサラ・ラングス記者は「ワールドシリーズで11年連続スイープなしは1977~88年の12年連続に次ぐ史上2番目の長さ」と伝えている。

ワールドシリーズがスイープで決着したのは2012年が最後である。このときはブルース・ボウチー(現レンジャーズ監督)率いるジャイアンツがジム・リーランドのタイガースを4勝0敗で撃破。初戦で3本塁打を含む4打数4安打の大暴れを見せたパブロ・サンドバルがシリーズMVPに選出された。これ以降、すべての出場チームが少なくとも1勝を挙げており、今季も含めて11年連続の「スイープなし」となった。

ラングス記者が紹介しているように、「スイープなし」の最長記録は1977~88年の12年連続。1976年のワールドシリーズで「ビッグ・レッド・マシン」全盛期のレッズが4勝0敗でヤンキースを下したあと、大地震による中断期間があった1989年のワールドシリーズでアスレチックスがジャイアンツ相手に4連勝するまで、12年連続でスイープによる決着がなかった。もし来季もスイープにならなかった場合、歴代最長記録に並ぶことになる。

ワールドシリーズを連覇したチームも1998年から3連覇したヤンキースを最後に現れておらず、今季もすでに昨季王者のアストロズが敗退。21世紀に入ってから1度も連覇がなく、ラングス記者によると、北米4大スポーツの最長記録を更新中だという。ただし、これは決して悪いことではなく、戦力均衡のためのシステムが機能している証とも言える。

2023年のワールドシリーズは何戦目で決着するのか。ダイヤモンドバックスの本拠地チェイス・フィールドに舞台を移す第3戦以降も熱い戦いを期待したい。

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