WS第3戦に先発するDバックス・ファート 現在の活躍の要因とは

日本時間10月31日にチェイス・フィールドで行われるワールドシリーズ第3戦はマックス・シャーザー(レンジャーズ)とブランドン・ファート(ダイヤモンドバックス)のマッチアップが予定されている。サイ・ヤング賞3度の実績を誇る名投手と投げ合うことになった25歳のファートは、今年5月にメジャーデビューしたばかりのルーキーだ。レギュラーシーズンでは防御率5.72に終わったが、プレーオフでは先発3番手に定着。その活躍の要因をMLB公式サイトのマイク・ペトリエロ記者が分析している。

ファートは昨季マイナー最多の218奪三振を記録し、5月には「MLBパイプライン」のプロスペクト・ランキングで全体33位の評価を受けるなど、期待された有望株だった。ところが、メジャー最初の5先発では防御率9.82と全く通用せず。ただし、7月下旬に3度目のメジャー昇格を果たすと、それ以降は13試合に登板して防御率4.22とまずまずの数字を残した。ファートは「アップダウンを繰り返した1年だった」とシーズンを振り返り、同僚のザック・ギャレンは「マイナーから戻ってくるたびに何か新しいことを学んでいた」と話している。

大きな変化の1つがマウンドに立つ位置を三塁側から一塁側へ移したことだ。これはブレント・ストロム投手コーチからの助言だったが、これにより武器のスイーパーが「ボールからストライク」ではなく「ストライクからボール」の軌道を描くようになり、有効に使えるようになったという。また、6月ごろからシンカーを持ち球に加えるようになり、これが左打者に対する武器として機能。シンカーを使えることになったことでスイーパーの有効性も増した。また、よく打たれていた4シームの投球割合を減らすことができたのも大きかった。

ギャレン、メリル・ケリーの2本柱に次ぐ先発3番手を担っているプレーオフでは、史上初の「2先発連続無四球&無失点」を達成するなど、ここまで4試合に先発して防御率2.70を記録。16回2/3を投げて22個の三振を奪っているのに対し、与四球をわずか3つに抑えている。実績ではシャーザーが圧倒しているものの、故障明けのコンディションは万全とは言えず、シーズンを通して着実に成長を遂げてきたファートが投げ勝つ可能性も十分にありそうだ。

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