モリゾウを表彰台に連れてって。連覇のロバンペラを豊田会長が祝福、ラリージャパンの“忘れ物”回収指令も

 10月26日(木)から、ドイツとオーストリア、さらにチェコの3カ国を跨いで開催されたWRC世界ラリー選手権第12戦『セントラル・ヨーロピアン・ラリー』が29日(日)に閉幕し、同イベントで2位表彰台を獲得したカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組(トヨタGRヤリス・ラリー1)が、2年連続となるシリーズチャンピオン獲得を決めた。

 WRCイベント後に毎度コメントを発表しているTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチーム(TGR-WRT)の豊田章男会長は、もちろん今回もメッセージを発信。シーズン最終戦のラリージャパンを前にシリーズ連覇を確定させたフィンランド人ペアに「おめでとう!」とチャンピオン獲得を祝う言葉をかけるとともに次戦に向けた“宿題”を提示し、「日本で待ってます」と続けている。

 また豊田会長は、TGR-WRTの他のクルーたちに向けてもラリージャパンでの表彰台獲得を要望し、2022年大会で3位となった勝田貴元/アーロン・ジョンストンのペアには「より高いところから、私のことを見下ろしてもらいたい」と発破をかけた。

 そんな豊田会長のWRCセントラル・ヨーロピアン・ラリー後のコメント全文は以下のとおりだ。

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豊田章男(TGR-WRT会長)

カッレ、ヨンネ、2年連続のドライバーズ、コドライバーズ・タイトルおめでとう! 最年少ディフェンディングチャンピオンとしてシーズン前半は少し苦しんでいたように見えました。しかし、着実にポイントを重ね、中盤戦からはポイント争いをリードし続ける、まさに強いチャンピオンの姿を示してくれたと思います。

ふたりが成し得てないことがひとつだけあります。モリゾウと一緒に表彰台に立つことです。日本で待ってます。

エルフィン、最後まで諦めずに攻めた走りをしてくれてありがとう。なんとしても勝つ! という気持ちのこもった走りは最高でした。パワーステージもカッコよかったです。まだシーズンは終わっていません。エルフィンとスコットは日本に忘れ物をしているはずです。来月のラリージャパンで昨年の忘れ物を回収し、私を表彰台に乗せてくれればと思います。

このチームの忘れ物はもうひとつあります。セブとヴァンサンも昨年の日本で速い走りを見せてくれましたが、結果には繋がりませんでした。今年こそは……と私も願っています。そして、昨年に引き続き、貴元とアーロンにもラリージャパンの表彰台で会いたいと願っています。できれば昨年より高いところから、私のことを見下ろしてもらいたいと思います。

残念ながらラリーの表彰台の定員は6名です。8人全員は乗れませんが、なんとか6人と一緒に表彰台に立てればと願っています。チームのみんな、ぜひその願いを叶えてください。ヤリ-マティ代表、よろしく頼みます!

エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリー
セバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2023年WRC第12戦セントラル・ヨーロピアン・ラリー
2022年のラリージャパンで3位表彰台を獲得した勝田貴元(左)。豊田章男TGRチームオーナー(当時)を間に挟んで右はアーロン・ジョンストン

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