バスが襲撃され、グロッソ監督が「顔面に重傷」 リヨン「毎年マルセイユ戦はこうなる」「深刻な悲劇が起こる前に……」

写真:“ショック・ドゥ・オランピック”で悲劇が……(写真は今年4月) ©Getty Images

敵地でのマルセイユ戦のためにスタジアムへと向かっていたリヨンのチームバスが襲撃を受け、ファビオ・グロッソ監督が負傷した。

現地時間10月29日に行われる予定だったリーグ・アン第10節のマルセイユvsリヨンは、リヨンのチームバスが何者かによる投石を受けた影響で試合中止となった。同日中に、容疑者7名が逮捕されている。

リヨンは、クラブ公式サイト上で次のような声明を発表している。

「日曜夜、『スタッド・ヴェロドローム』入り口付近で数名がリヨンの選手およびスタッフが乗車したチームバスを襲撃した。リヨンサポーターが乗車していたバス6台も標的となった」

「10月29日の日曜日、最悪の事態に向けて新たな一歩が踏み出されたことになる」

同サイト上の声明によると、投げ込まれた石は窓ガラスを突き破り、グロッソ監督が顔面に重傷を負ったという。また、アシスタントマネージャーを務めるラファエル・ロンゴ氏も殴られるなどの被害を受けた。同乗していた選手やスタッフも、今回の事件によって深く動揺。リヨンは暴力行為を強く非難するとともに、数日中に告訴状を提出することを検討しているという。

リヨンとマルセイユは、どちらもクラブ名に「オランピック」(英:オリンピック)を冠するクラブ。両クラブの対戦は“ショック・ドゥ・オランピック”、もしくはスペインの“エル・クラシコ”(レアル・マドリードとバルセロナの対戦)になぞらえて“オランピコ”と表現されることもあり、互いに強いライバル意識を持っていることで知られている。

だが、両クラブの対戦時には、選手同士のいざこざやサポーター同士の衝突が発生することも決して珍しくない。リヨンによる声明は、次のような一文で締めくくられている。

「最後に、オリンピック・リヨンはこの種の事態がマルセイユ戦で毎年のように起こっていることを遺憾に思い、さらに深刻な悲劇が起こる前に、当局に対して事件の深刻さと再発防止を検討するよう要請する」

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