VANTELIN TEAM TOM’SがSNSで笹原右京の退院を報告。改めて精密検査へ

 10月28日、三重県の鈴鹿サーキットで開催された全日本スーパーフォーミュラ選手権第8戦の決勝レースで激しくクラッシュを喫した笹原右京について、所属するVANTELIN TEAM TOM’Sは、チームの公式SNSで退院したことを報告している。

 第8戦の決勝でトップが5周目に入ったところで発生したアクシデントでは、130Rで笹原と大津弘樹(TCS NAKAJIMA RACING)が接触。スピン状態に陥った2台は130Rアウト側のバリアにクラッシュした。

 特に衝撃が大きかったのは後ろ向きで宙に浮いてしまった笹原で、スポンジバリアで衝撃が吸収しきれず、奥のデブリフェンスに激突。この衝撃でモノコックとエンジンから後方が真っ二つになってしまい、モノコックは笹原を乗せたままコース外へ。反対側のデグナーカーブ進入のガードレールそばに落下した。横倒しの状態でクラッシュした大津は自力でマシンから下り、10月29日には出走こそしなかったが、サーキットにも姿をみせている。

 JRPはレース後、笹原が搬送された後、脳しんとうと診断されたと報告した。またチームは第9戦の決勝レース後、退院の許可が出たことで自宅に戻ったことを報告した。またすでにオートスポーツwebでも既報ではあるが、「『体調は順調に回復している』と本人から聞いていますが、念の為改めて再度精密検査を受ける予定です」という。

 頭部の接触の可能性がある他のスポーツでは脳しんとうの場合の復帰ガイドラインが設定されており、これはモータースポーツも同様となっている。通常1週間以上は復帰までにかかるが、まずは慎重な復帰を目指してほしいところだろう。

2023スーパーフォーミュラ第8戦鈴鹿 メディカルカーに乗せられる笹原。奥のローダーが止まっているコース上がデグナー進入

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