今季「日本企業の胸ロゴを付ける」5つの欧州チーム

この数年、欧州サッカーの「胸ロゴ」に日本企業を見かけることが増えてきた印象を受ける。

もちろん80年代や90年代ほど多くはないが、一時期に比べればユニフォームやトレーニングウェアに見慣れたロゴマークを見つけることが出来るようになった。

ここでは、そんな中から“日本の胸ロゴ”を付ける5つの欧州チームをご紹介したい。

レアル・ソシエダ

レアル・ソシエダ 2023-24 Macron ホーム ユニフォーム

胸スポンサー企業:(株)ヤスダグループ

久保建英が所属するレアル・ソシエダは今年の10月6日、(株)ヤスダグループとパートナーシップを締結したことを発表した。契約期間は3年間となっている。

同社の公式ウェブサイトによると、マーケティング業務、アカデミー業務、雇用支援どを行う企業のようだが、現時点でそれ以上の詳しいことは分からない。

ただ、スポーツを重要視する姿勢であることは確かなようで、ドリブルデザイナーで有名な岡部将和氏が取締役に名を連ねている。

マジョルカ

マジョルカ 2023-24 Nike ホーム ユニフォーム

胸スポンサー:(株)タイカ

タイカはシリコンを主原料にしたゲル状の衝撃吸収素材「αGEL(アルファゲル)」の製造販売事業を中心とした化学薬品メーカー。特殊な製品が多いため一般的な認知度は決して高いとは言えないが、その分野では世界的な企業である。

マジョルカとのパートナーシップは2021年に2年契約でスタートし、今夏さらに2年間の契約延長に合意。現時点では少なくとも24-25シーズンまでは、ユニフォームの胸に同社のロゴマークが付くことになる。

ちなみに同社は清水エスパルスのスポンサーでもあり、ユニフォームの左鎖骨部分(エンブレム上)に「Taica」のロゴを掲出している。

トリノ

トリノ 2023-24 Joma ホーム ユニフォーム

胸スポンサー:スズキ(株)

スズキは“現役の日本企業スポンサー”という点では、現在のサッカー界で最も有名な存在といっても過言ではないだろう。二輪・四輪自動車の分野などで日本が世界に誇る企業。静岡県浜松市に本社を置き、国際的に事業展開する。

トリノとスズキのパートナーシップが始まったのは2013-14シーズンから。それまでのトリノといえばセリエAとセリエBを行ったり来たりするエレベータークラブだったが、胸に「SUZUKI」のロゴを付けてからは現在まで一度もセリエBに降格していない。

22-23シーズンにはスズキとのパートナーシップ10周年を記念して、日本の芸術作品「風神雷神図」をモチーフにした特別ユニフォームを発表。両者の関係が良好であることを印象付けた。今やトリノのユニフォームといえば完全に「SUZUKI」なのだ。

マンチェスター・シティ

マンチェスター・シティ 2023-24 Puma プレマッチ スウェット

マンチェスター・シティが再び日本企業とコンビを組んだ。クラブは7月に日本のビールメーカーであるアサヒビール(株)とトレーニングキット・パートナー契約を締結した。

今季のトレーニングウェアには同社のロゴと製品名「Asahi Super Dry 0.0%」のロゴマークを掲出するが、市販品には付いていない。

7月の契約発表時には女子チームに所属する長谷川唯も、アサヒのロゴ入りキットの着用姿を披露して話題に。

マンチェスター・シティは80年代・90年代に日本のブラザー工業(株)と契約し、ユニフォーム胸部に「brother」のロゴマークを掲出。ロックバンド「OASIS(オアシス)」で有名なギャラガー兄弟が当時ユニフォームを好んで着たことから、ブラザー工業の名は世界中の音楽ファンに知れ渡った。

アサヒビールの名も同様に世界のサッカーファンに届くことだろうか。

ローマ

ASローマ 2023-24 adidas 半袖トレーニングジャージ

イタリアの名門ASローマは2022年8月に、世界的な日本の自動車メーカーであるトヨタ自動車(株)とパートナーシップを締結。男女チームほかが使用するトレーニングキットに「TOYOTA」ロゴを掲出している。

以前は韓国の自動車会社ヒョンデ(ヒュンダイ)がスポンサーだったが、同社に代わりトヨタがグローバルパートナーに就任。契約期間は2年で、3年目の継続オプション付きとなっている。

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今季のローマ女子チームには、なでしこジャパンの主力である熊谷紗希と南萌華の2人が在籍。もちろん女子も「TOYOTA」胸ロゴ入りだ。

ユニフォームではなかったとはいえ主要リーグに“帰還”した「TOYOTA」のロゴマーク。可能であればユニフォームの胸ロゴとして見たかった。

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