日本フットボールリーグ(JFL)のラインメール青森は30日、青森市役所で、Jリーグ入会審査の一環として、野々村芳和チェアマンによるヒアリングを受けた。野々村チェアマンはJ入会に関して「(ホーム戦で)どれくらい多くの人を集められるかがポイントになる」と明言した。
ラインメールは24日のJリーグ理事会で、入会審査項目の一つ「入会直前年度(本年度)のホーム戦で1試合平均入場者数2千人到達に向け努力していると認められること」が未達成として継続審議となった。ラインメールのホーム戦1試合平均観客数は617人。残りホーム戦2試合でさらなる努力が求められる。
ヒアリングは野々村チェアマンのほか、ラインメールの榊美樹社長、西秀記青森市長、長内修吾県教育次長、県サッカー協会の大南博義会長らが出席し非公開で実施。Jリーグ側がクラブの現状と課題、ホームタウンの市、ホームスタジアムを所有する県との協力体制について確認した。
終了後、取材に応じた野々村チェアマンは観客数について「多くの人が訪れ、熱量あるスタジアムでプレーした方が選手の能力は上がる。クラブの経営面でも安定する。いろいろな角度からみて(J入会に)重要な要素」とした。
榊社長は「昇格まであと一歩。もっと集客できるように努力していく」と話した。
西市長は本拠地の新県総合運動公園への交通アクセス向上について、具体的に検討しているものはないとしつつも「利便性を上げる工夫は必要」と話した。
ラインメールのJ入会の可否は11月下旬のJリーグ理事会で決定する。入会が承認されれば、JFLで優勝するか、2位に入り、J3クラブとの入れ替え戦で勝利すれば昇格できる。