矢板高生2人が快挙 「豆乳レシピ甲子園」でダブル最高賞 県産食材使ったギョーザ飯と豆乳麺

最優秀賞を受賞した新井さん(左)と奥村さん

 【矢板】高校生対象の日本豆乳協会主催「第10回豆乳レシピ甲子園」で、矢板高栄養食物科の2人の3年生が、「郷土料理部門」と「豆乳×野菜部門」で、それぞれ最優秀賞に選ばれた。同コンテストは6~9月、4部門に全国77校から2138件の応募があった。同校によると同校生の入賞は過去になく、ダブル最高賞受賞の快挙となった。

 「入賞も無理と思っていた。最優秀賞と聞き、すごいなと思った」。郷土料理部門で受賞した新井優斗(あらいゆうと)さん(18)は実感を込めた。

 レシピの題名は「栃木の炊き込みギョーザ飯」。全国的に有名なギョーザを使うことを思いつき、子どもから大人まで楽しめる「ご飯」に着目。ギョーザの具材である、居住地さくら市のニラ、矢板市産のシイタケとひき肉を炒め、炊き込んだ。家族にはこれで十分好評だったが、教師の助言で、さらに“ギョーザ感”を出すため皮を千切りにして揚げ、トッピングした。

 家で何度も作って、完成させたという。審査員から「名産品のニラも炊き込み、食感が楽しくてよかった」とコメントされた。

 新井さんは、那須町のホテルへの就職が決まっている。「お客を喜ばせる料理を作りたい。受賞は自信になった」と笑顔で話した。

 豆乳×野菜部門で受賞した奥村穂乃香(おくむらほのか)さん(18)の「グリーン豆乳麺」は、優しく鮮やかな緑色のスープが特長だ。

 この色は調理に工夫を凝らしたからこそ出た。県産のニラはゆでて臭みを消し、細かく切ってからミキサーにかけた。一気に豆乳を入れず、少しずつ足して混ぜ合わせた。「ニラと豆乳のバランスよい配合を見つけるのが難しかった」と振り返る。苦労のかいあって「程よくまろやかなニラの香りと、きれいな色のスープに仕上がった」と評価された。一般家庭でできる手軽さも大切で、市販の鶏がらのもとで味付けした。

 麺はそうめんを使い、鶏のささみとゆで卵、油をひかず炒めて香りを立たせたマイタケを乗せた。

 奥村さんは「このレシピでたくさんの人が作ってもらえたらうれしい」と受賞を喜ぶ。さらに毎日、朝晩ご飯と昼の弁当を作ってくれる母親に感謝を込め、トッピングの具材を変えて特製グリーン豆乳麺を食べてもらう考えという。

栃木の炊き込みギョーザ飯
グリーン豆乳麺

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