イスラエル首相「停戦ない」 ハマス徹底掃討を強調

記者会見するイスラエルのネタニヤフ首相=28日、中部テルアビブ(AP=共同)

 【エルサレム共同】イスラエルのネタニヤフ首相は30日夜、パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとの停戦はないと断言し、徹底掃討の考えを改めて強調した。停戦は「ハマスやテロへの降伏だ」と主張した。外国メディアとの記者会見で述べた。

 イスラエル軍報道官は、ガザで地上作戦の拡大を続けていると表明した。民間人被害増加の懸念が強まっている。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は30日、人道危機が深刻化するガザでUNRWAの複数の倉庫や配給所が襲われ、食料などが奪われたと明らかにした。

 ハマスは30日、人質とする女性3人の映像を公開した。ネタニヤフ氏は「心理戦だ」とし、230人以上とされる人質の奪還に全力を尽くすとの声明を出した。

 イスラエル軍は30日、ハマスによる7日の奇襲で人質となった女性兵1人を地上作戦で奪還したと発表。健康に問題はなく、家族と合流した。

記者会見に臨むイスラエルのネタニヤフ首相=24日、エルサレム(ロイター=共同)

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