希少なカヤネズミ生息地で誤って除草 国交省の情報共有甘く、2021年にもミス

国土交通省近畿地方整備局

 国土交通省近畿地方整備局は31日、京都府の準絶滅危惧種カヤネズミが生息する京都市伏見区の桂川のオギ原の一部を誤って除草したと発表した。同局は「大きく生息地を害したわけではない」と説明している。

 カヤネズミは体長6センチほどで「日本一小さいネズミ」と呼ばれる。近年は河川改修や外来植物の影響で生息地の縮小が懸念されている。

 同局によると、資材置き場を整備するため、9月20日にカヤネズミの保全団体の立ち会いで除草範囲を決めていたが、委託業者に十分に伝達できておらず、同27日に範囲外の200平方メートルを誤って除草した。団体から10月10日に指摘があり発覚した。

 同局は2021年にも同河川敷のオギ原を誤って刈り取っており、同局淀川河川事務所は「当時は生息を認識していなかったが、今回は守ろうという意識の中で起きた。情報共有をしっかりしたい」と話した。

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