兵庫県豊岡健康福祉事務所は31日、同県香美町内の1世帯4人が「ツキヨタケ」とみられる毒キノコを食べて食中毒になった、と発表した。県内でキノコによる食中毒の確認は2019年11月以来で、今年初めて。嘔吐や下痢の症状がみられたが、全員快方に向かっているという。
同事務所によると、4人は15~60歳までの男女で、同町内の親族から譲り受けたキノコを29日午後8時半ごろに自宅で炒めて食べ、同日午後10時ごろに発症した。
30日午前、豊岡市内の医療機関から連絡があり、同事務所は調理で残ったキノコの石づきなどから成分を分析。ツキヨタケの毒成分が検出されたことなどから、食中毒と断定した。シイタケと間違えて採取されたとみられるという。
同事務所によると、ツキヨタケはブナの枯れ木に重なるように発生。シイタケやヒラタケなどと似ており、注意が必要という。(阿部江利)