31日午前11時ごろ、富山市加納で、家人女性(75)と親戚女性(37)が民家に侵入したクマに襲われた。富山県によると、2人は市内の病院に搬送され、家人女性は顔と頭にけがを負い、親戚女性は鎖骨骨折でそれぞれ重傷とみられる。クマは玄関のガラス戸を突き破って襲い掛かったとみられ、逃げて見つかっていない。県は今年4回目となるツキノワグマ出没警報を発令した。
富山県や富山市によると、家人女性と夫、親戚女性の3人が民家前の路上にいたところ、クマが東側から歩いて向かってきた。3人は家の中に逃げ込んだが、クマが追いかけてきて玄関を突き破り侵入した。けがをした女性2人は搬送時、意識はあったという。
県によると、今年の県内のクマによる人身被害は、17日に富山市江本の住宅庭で70代女性が死亡したケースを含め6件で、被害者は計7人となった。いずれも富山市内で発生している。10月のクマ出没件数は31日午前11時までの集計で、昨年同月の約11倍となる243件を数えた。