市民一丸まちづくりを 高岡で北陸歴史サミット、5市長が意見交換

選ばれるまちを目指すための戦略を語る角田市長(左端)らパネリスト=高岡市のウイング・ウイング高岡

  ●新幹線延伸へノウハウ共有

 第2回北陸歴史まちづくりサミットは31日、高岡市のウイング・ウイング高岡で開かれた。歴史まちづくり計画が国の認定を受けている高岡、金沢、加賀、新潟県村上、同佐渡の5市の市長がアフターコロナや北陸新幹線延伸を見据え、歴史の風情を生かしたまちづくりのノウハウを共有した。市民が一丸となり、それぞれの市が連携して歴史的風致の維持に取り組むことを申し合わせた。

 サミットは3年ぶりに開かれ、2021年に歴史まちづくり計画が認定された加賀市が初参加した。

 パネルディスカッションは角田悠紀高岡市長、村山卓金沢市長、宮元陸加賀市長、高橋邦芳村上市長、渡辺竜五佐渡市長が登壇し、それぞれの取り組みを語った。

 角田高岡市長は、加賀藩前田家2代前田利長が築城した高岡城跡である高岡古城公園の景観整備へ、市民らの支援を募っていることを紹介し「何をやろうとしているかを分かりやすくして、市民の共感を呼ぶことが大事だ」とした。

 村山金沢市長は来春の北陸新幹線敦賀延伸に向け「サミット参加市や福井と連携し、地域の経済効果を高めたい」と述べた。

 地域文化総合研究所代表で北陸大非常勤講師の長谷川孝德さんが基調講演し、雪が多い北陸の気象や食文化も含め、風土に合わせたまちづくりが必要とした。

 高岡市の瑞龍寺、勝興寺の2国宝など、5市の文化財や伝統行事を発信する歴史まちづくりカードの完成披露も行われた。11月1日から各市で配布する。

 サミットの冒頭、角田高岡市長、北陸地方整備局の多田英明建政部長があいさつし、市井昌彦県土木部長が祝辞を述べた。

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