台湾経由チャーター便 タイ国際航空が方針

  ●小松―高雄―バンコク、来冬にも 県議会訪問団に表明 東南ア路線拡大

 【バンコク=作内祥平】タイ最大の航空会社であるタイ国際航空が、1年後の冬にも台湾・高雄経由のバンコク―小松チャーター便を運航する方向で検討していることが31日、分かった。小松空港国際化推進石川県議会議連の訪問団にトリティ日本地区統轄ゼネラルマネジャーが明らかにした。同日、格安航空会社ベトジェットエアも台北経由のチャーター実現に意欲を見せ、東南アジアの路線拡大が進みそうだ。

 タイ国際航空の現在の定期便就航地は46都市で、このうち日本は成田、羽田、大阪、名古屋、福岡、札幌の6空港となっている。小松にはこれまで定期便は飛んでいないが、2006~19年度に同社の28往復を含むチャーター便が計35往復運航した。

 トリティ氏は訪問団の要望に対し、日本向けの路線はコロナ前の9割まで回復し、コロナ後も最も利益の出ている路線だと紹介した。現状では路線拡大に向けての資機材が不足していると説明し、「来年購入する予定の航空機で、まずはタイ、台湾、小松の経由便を考えている」と明らかにした。

 福村章訪問団長は「とてもありがたい提案だ。実現に向けて全力で協力したい」と応じた。小松との直行チャーター便や定期便化も要請した。

 同社は今後、高雄経由のチャーター便の詳細な運航時期を検討する。

 小松空港を巡っては今年4月に台北便の運航が再開し、現在は週9往復とコロナ前の7往復を上回っている。台湾第2の都市である高雄市を経由地としてチャーター便が飛べば、台湾での路線拡大につながる可能性もある。

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