思い出の花モチーフに 二科会山﨑美恵子さん、4年ぶり個展

「ミモザの季節に」と山﨑美恵子さん=佐賀市のぎゃらりぃふじ山

 二科会佐賀支部長の画家山﨑美恵子さん(佐賀市)の個展「一期一会」が10月31日、佐賀市のぎゃらりぃふじ山で始まった。県内では4年ぶりの個展で、ミモザやバラなど花をモチーフにした近作39点を集めている。5日まで。

 個展のタイトルには、さまざまな出会いへの感謝とともに、新たな出会いへの期待を込めた。展示作のうち、「ミモザの季節に」は、背景の鮮やかな黄色でミモザの花を表現し、バイオリンから音楽があふれ出す様子を描いた。

 「友の来た日に」は2016年の熊本地震当日の記憶で、来訪の喜びを色とりどりの花を盛った花瓶に重ねつつ、背景に地震の揺れで傾いた本を描き込んでいる。

 山﨑さんは「思い出に残る花が多く、今回は花の作品が中心になった。とりわけ、ミモザの花の明るさからは元気がもらえる」と話している。

 山﨑さんは熊本市出身。1989年に初出品で二科会に初入選し、2012年にパリ賞、17年に会員賞。96年には鹿児島県の酒造メーカーから、作品とタイトルをラベルにした焼酎「今日は誕生日」など3銘柄が発売されている。(古賀史生)

 

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