栃木県体育館跡地に県立の「美術館・図書館・文書館」3施設一体整備 検討委員会が了承

 栃木県が県立の美術館と図書館、それに文書館の三つの施設を一体的に整備するため設置した外部有識者らによる検討委員会の2回目の会合が31日、宇都宮市で開かれ、県の方針通り市内の県有地にまとめて整備する案を了承しました。

 今回の会議では、県がこれまでに示してきた3つの施設を一体整備することと、設置場所の第一候補としている宇都宮市中戸祭1丁目の県体育館の跡地が適切かどうかが話し合われました。

 この中で、県の担当者が近年、他の県で整備された同様の施設を参考に、3つの施設の延べ床面積が合わせて3万6000平方メートルほど必要で、県体育館の跡地の敷地面積がそれと同じ程度の3万3630㎡あることを説明しました。また、候補地にあがっている県庁前や既存の建物がある県教育会館の敷地内では、敷地面積が足りず建物が高層階となり、大きな美術作品などを搬入、展示するのに適さないとしています。

 これを受け委員からは、「一体整備による相乗効果やコストの面でも別々よりメリットがあるのではないか」や「JR宇都宮駅の東側に整備されたLRTとの連携も考えるべき」などといった意見が出ました。そして、委員会では、現地視察や県民を対象にしたワークショップの結果も踏まえ県の方針通り、県体育館の跡地に一体整備する案で検討を進めていくことを了承しました。

 今回は、このほかに施設の基本理念とコンセプトにつながる3つの視点の案が示され、来年(2024年)1月に開かれる会合から検討していくことを確認しました。

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