核廃絶「生の声で訴えたい」 長崎県被爆者手帳友の会 訪米前に意気込み きょうからCF開始

訪米に向け意気込みを語る朝長会長(左から2人目)ら訪問団のメンバー=長崎市松山町、ヒバクシャ・コミュニティ・センター

 長崎県被爆者手帳友の会の米国訪問団は31日、11月6日の出発を前に長崎市内で記者会見を開き、核兵器廃絶の機運醸成に向け「生の声で米国民の心に訴えたい」などと意気込みを語った。
 被爆者運動の継承を目指し始める活動「ヒバクシャ・ミライ・プロジェクト」の第1弾。渡航費用や今後の活動資金を募るクラウドファンディング(CF)を1日から開始する。
 訪問団は被爆者4人と被爆2、3世ら計11人。11月6~20日、ローリー、シカゴ、ポートランドの3都市を巡り、若者と講話や質疑応答で対話を図るほか、平和活動家らとの交流会を開く。団長を務める朝長万左男会長(80)は、参加予定だった早崎猪之助さん=4月に92歳で死去=の証言映像や絵も紹介する。
 被爆者の増川雅一さん(82)は「被爆者が生の声で話せるのはそう長くないかもしれない。生の声で米国民の心に訴え、核兵器はノーだと確信してほしい」、被爆者の宮田隆さん(84)は「被爆者から3世までがそろって行くのがうれしい。平和な世界を作ろうと(米市民と)手をにぎりたい」、被爆2世の永井徳三郎さん(57)は「希望ある未来に向け何をすべきか語り合いたい。私たち次世代やその次の世代ができることを考え、旅を充実させたい」と語った。
 同日、長崎市役所を訪問し、鈴木史朗市長からシカゴ市長宛の親書を預かった。

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