総額2億円横領か 水産加工会社・ヤマヨ元役員を逮捕 青森県警

 八戸署と青森県警捜査2課は31日、八戸市の水産加工会社「ヤマヨ」の預金口座から現金計83万円を横領したとして、業務上横領の疑いで、同社の元役員で事務員の容疑者の男(50)=同市小中野7丁目=を逮捕した。同社によると、被害総額は約2億円に上る見込み。

 逮捕容疑は、経営管理部長として経理を統括する立場にあった2020年12月25日と29日、同社の預金口座から25万円と58万円をそれぞれ引き出して横領した疑い。競馬などのギャンブルに使ったとみて捜査を進めている。

 同社や県警によると、容疑者は同社創業者のひ孫。12年4月ごろから21年3月ごろまでの間、500回近く横領を繰り返していたとみられる。同社は被害総額を約2億円としているが、捜査関係者によると公訴時効分も含まれ、一部は弁済しているという。

 同社は21年3月、会計処理に不審な点が見つかり社内調査を実施。同月中に懲戒解雇処分とした。調査実施時点で本人も容疑を認めていたという。

 同社の藤田和弘代表取締役はホームページ上で「関係者の皆さまに多大なご心配とご迷惑をかけ、心よりおわび申し上げる。役職員のコンプライアンス意識のさらなる向上に努め、再発防止策を徹底する」とコメントを出した

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