京都・祇園に粋なラブホテルが存在、ネーミングが「センスの塊」

「何度見てもセンスの塊すぎるネーミングで、毎度唸っている」。先日、京都のとあるラブホテルの看板が添えられたツイートが話題となった。

京都・祇園にあるラブホテル「と、いうわけで。」(写真提供:@大西里枝 扇子屋女将)

■ 各地のラブホのなかでも群を抜く「センス」

全国各地のラブホテルが、工夫しているネーミング。関西にもそんな変わったホテル名は多数存在し、「Yes We Can」(大阪)、「ポニーテールは風にゆれて」(奈良)、「べんきょう部屋」(兵庫)、「どんぐりころころ」(滋賀)など、言葉の意味はよく分からないが、とにかく存在感がすごかったりする。

そんななか今回話題になったのは、京都・祇園にあるホテル「と、いうわけで。」(京都市東山区)。きっかけは京都で扇子屋を営む女将のツイートだ。

ちなみに女将は、「仕事で頻繁に通るものの、一度も行ったことがありません。行かないまま一生を終えてしまう・・・」そうだが、ネーミングに関しては「いやらしさを打ち消しつつ、ノリの良さも感じる素晴らしいネーミングです!」と太鼓判。「昔からなんの店なの? と両親に聞いては毎度誤魔化されていたのもいい思い出です」とコメントしている。

■ ところで誰が付けた名前なの?

女将の話にもあったが、確かに同ネーミングは「いやさらしさ」をシニカルなジョークで絶妙に受け流しており、素晴らしい出来。トークスキルに自信がない人や、気になる相手を誘うのに躊躇している人にとっては「と、いうわけで。」の一言が誘い文句としても使えそうだ。洒落っ気すらも感じるこのホテル名、一体誰がつけたものなのか・・・由来は?

夜の街を照らす「と、いうわけで。」(写真提供:と、いうわけで)

ということで、同ホテルの担当者に尋ねてみると、「お問い合わせをいただくことが多いのですが・・・実は私どもも由来が分かっておらずでして」とのこと。残念ながら先代から「由来」は伝承されておらず経緯は明らかにならなかったが、「ネーミングに関するお褒めの言葉は本当に良くいただくんです。『名前で来ました』というお客さまもいて、ありがたい限りです」と、担当者は喜びを語ってくれた。

同ホテルは「花街」といわれる、芸子・舞妓さんも訪れる伝統的な街並のなかにあり、日が落ちるとあたりの雰囲気も情緒たっぷりに変わりゆく。いつか、近くに立ち寄った際は(ちょっと)背筋を伸ばして言ってみたい「と、いうわけで?」。

「と、いうわけで。」東側からの外観(写真提供:と、いうわけで。)

「と、いうわけで。」

住所:京都市東山区宮川筋259
電話:075-531-9366

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