勢いの盛んな者もいつかは必ず衰えるということを盛者必衰という。過去に多くのタイトルを獲得して華々しい時代を築いた名門クラブが現在苦しんでいる。
頂上に君臨することが当たり前だったクラブは風前の灯火であり、最下位と苦しんでいる。
今回は過去に多くのタイトルを獲得したが、今季最下位に沈む名門3クラブをピックアップした。
フランス1部7連覇の強豪が降格危機
オリンピック・リヨン
所属:フランス1部
過去に2001-02シーズンからリーグ戦7連覇、近年もUEFAチャンピオンズリーグ2019-2020シーズンに4強まで勝ち進んだフランスの強豪リヨンは苦戦を強いられている。
現在0勝3分6敗とリーグ唯一の未勝利で最下位に沈んでおり、目も当てられない状況だ。先月29日のマルセイユ戦を前にマルセイユサポーターと見られる100人近い集団からチームバスが襲撃に遭遇する災難もあった。
欧州のビッグクラブからも注目を受けているMFマクサンス・カケレ、元フランス代表で昨季リーグ戦27得点のFWアレクサンドル・ラカゼットを有しているが、狂った歯車を修正できずにいる。
スイスの名門も没落
バーゼル
所属:スイス1部
2009-10シーズンから国内リーグ8連覇を達成したスイス屈指の強豪バーゼルは、2014年7月に元日本代表のJ2徳島ヴォルティスFW柿谷曜一朗が移籍したクラブであり、日本でも馴染のあるクラブだ。
そんなバーゼルも危機的状況にあり、スイス1部リーグ11試合時点で1勝2分8敗で12チーム中最下位と大苦戦している。10月は0-3、0-3、0-1、0-3と4戦全敗と、1得点も奪えなかったため、クラブが選ぶ月間最優秀ゴールを選出できなかったという。
現在11位のスタッド・ローザンヌ・ウシーと勝ち点5差と離されており、サポーターのうっ憤がかなり溜まっているという。バルセロナで才能の片りんを見せたオーストリア代表MFユスフ・デミルやセルビア代表の大型ストライカーであるジョルジェ・ヨヴァノヴィッチが所属しているが、決定力不足により勝利を逃している。
世界屈指の名門も最下位転落
アヤックス
所属:オランダ1部
欧州サッカーファンなら誰もが知っているアヤックスは、過去にリーグ制覇28度、国内カップ20度、UEFAチャンピオンズリーグ4度制覇した正真正銘の名門クラブだ。過去にヨハン・クライフを筆頭に世界的な選手を何人も送り出してきた育成の権威でもある。
そんなアヤックスも1勝2分5敗と18チーム中最下位に沈んでいる。同クラブOBで元オランダ代表ラファエル・ファンデルファールトは『NOS』の番組内で「言ってしまえば、クソみたいな選手たちがいるクソみたいなチームで彼(スタイン監督)はやりくりしなければいけない」と非難した。
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各ポジションに優れた選手がおり、オランダ代表FWスティーヴン・ベルフワイン、オランダ代表FWブライアン・ブロビー、元アーセナルのFWチュバ・アクポム、期待のDFヨレル・ハトらが在籍しているも、浮上のきっかけをつかめていない。