●松原秀典展 高岡市立博物館
●true tears展 南砺市クリエイタープラザ
富山新聞の創刊100年を記念した「アニメEXPO(エキスポ)」のメイン企画として2日、高岡市で「松原秀典展」、南砺市で「true tears(トゥルーティアーズ)展」(いずれも富山新聞社主催)が開幕する。アニメと漫画を通して富山県の文化力を発信するイベントで、1日、各会場で設営の最終チェックが行われた。人気作品の原画などが並び、いま、ここでしか見られない貴重な展示の準備が整った。
「松原秀典展」は、高岡市出身で高岡工芸高デザイン科卒業の人気アニメーター松原秀典さんの11年ぶり2度目の個展。高岡市立博物館を会場に「この世界の片隅に」や「エヴァンゲリオン」シリーズ、「サクラ大戦」の原画のほか、松原さんが保管していた貴重資料を公開し、現代日本を代表するアニメーターの1人である松原さんの魅力を余すところなく紹介する。
1日は松原さんが会場を訪れて原画やイラストの配置を入念に確認し、「たくさんの人に訪れてもらうことで地元高岡に、にぎわいをつくりたい」と語った。3日に富山新聞高岡会館で松原さんのトークショーが行われるほか、会期中、サイン会が4回開かれる。
アニメ制作会社ピーエーワークス(南砺市)の出世作となったテレビアニメ「true tears」の放送15周年を記念した展覧会「true tears 15年の真心の軌跡~富山で生まれ、富山で育まれたアニメ作品~」は南砺市クリエイタープラザ桜クリエで開幕する。
同作品は南砺市城端を舞台モデルとし、アニメゆかりの土地を訪れる聖地巡礼ブームを背景に全国のファンを富山県に引き寄せてきた。会場には、キャラクターが描かれた城端むぎや祭のポスターや、声優が記念展に寄せたサインが並ぶほか、声優・高垣彩陽さんが演じた登場人物「石動(いするぎ)乃絵(のえ)」のメッセージを聞けるQRコードが設置される。
●相乗効果で活気
「アニメEXPO」では「nifuni(にふに)展」(富山新聞社などでつくる元気たかおか応援プロジェクト実行委員会主催)が高岡市の御旅屋セリオで先行して開かれている。シリーズ累計300万部の人気漫画「左ききのエレン」(集英社)で作画を手がけた漫画家nifuniさん(同市在住)の初個展で、原画など計400点以上が並ぶ。
各展覧会とも会期中、多彩な関連イベントを繰り広げ、相乗効果を発揮して地域に活気を生み出す。
「松原秀典展」は来年1月8日まで。一般千円、中高生500円、小学生以下無料。午前9時~午後5時で月曜(祝日除く)と年末年始は休館。
「true tears展」は12月4日まで。入場無料。午前9時~午後5時で火曜休館。
「nifuni展」は11月26日まで。入場無料。午前10時~午後6時で水曜休み。