邦人と家族18人、ガザから退避 外国籍者、エジプトに脱出

パレスチナ自治区ガザのエジプト境界にあるラファ検問所から退避した国境なき医師団の日本人スタッフ(手前の3人)ら=1日(関係者提供・共同)

 【カイロ、エルサレム共同】イスラエル軍と戦闘中のイスラム組織ハマスが実効支配するパレスチナ自治区ガザから、退避を希望した全ての日本人10人と、その家族のパレスチナ人8人が1日、エジプトへ陸路で退避した。上川陽子外相が2日、国会で明らかにした。

 エジプト政府系メディアなどは、ガザとの境界にあるラファ検問所から1日、外国籍保有者361人と負傷者46人がエジプト側に出たと伝えた。戦闘開始後、封鎖下のガザから住民や外国人援助関係者らが脱出するのは初めて。

 米CNNテレビによると、イスラエル軍はガザ北部の密集地ジャバリヤ難民キャンプで1日にハマスを標的に再空爆したと認めた。軍は10月31日にも同キャンプを空爆。ガザ当局は2日連続の空爆で195人が死亡し、120人が行方不明になったと表明した。負傷者は770人以上としている。

 「国境なき医師団」(MSF)は1日、ガザで活動していた外国人スタッフ全員がエジプトに退避したと発表。医師や看護師ら日本人の男女3人が1日、ラファ検問所からエジプト側に出たと明らかにした。

10月31日、イスラエル軍の攻撃を受けたパレスチナ自治区ガザ北部のジャバリヤ難民キャンプで、犠牲者を捜索する人々(ロイター=共同)

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