死亡手続き1カ所で遺族の負担軽減 兵庫・川西市が「おくやみコーナー」設置

ワンストップで手続きができる「おくやみコーナー」=川西市役所

 兵庫県川西市は1日、家族を亡くした際に必要な行政手続きをまとめて扱う「おくやみコーナー」を市役所1階の市民課内に設置した。多岐にわたる手続きをなるべくワンストップで行い、大切な人を失って間もない遺族の負担を減らす。(浮田志保)

 同課によると、遺族は死亡届を出した後、再び役所の各窓口を訪れて、保険や年金、福祉などの手続きをしなければならない。故人の年齢や職業などによって異なるが、多い人で70種類以上となり、全てについて申請書などを記入する必要がある。

 市民から「身近な人を亡くした際の手続きが負担」といった要望が市に寄せられており、実施を決めた。同コーナーは全国の自治体で設置が進んでおり、三田市を含む阪神間では6番目。

 手続きには職員が使うデジタル端末を利用する。同コーナーの職員が故人の情報を登録すれば、関係する各課で確認できるようになり、手続き漏れの防止につながる。故人の氏名や住所を申請書類などに印刷することも可能になり、遺族が記入する手間も省ける。

 同コーナーの利用を希望する人は、希望日の3開庁日前までにインターネットか電話で予約する。当日は死亡届提出時に渡される「おくやみハンドブック」に書かれている物を持参する。

 予約の枠は午前9~11時と午後1~4時。同市おくやみコーナー(午前9時~正午、午後1~5時)TEL072.740.2031

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