みちのく有料道(青森県)ETC、12月19日スタート レーン制限も終了

 青森県と県道路公社は1日、みちのく有料道路(青森市-七戸町)の自動料金収受システム(ETC)の利用を12月19日に開始すると発表した。同道路ではETCの設置工事に伴う交通渋滞が発生しており、キャッシュレス決済の導入で混雑解消を見込む。

 ETCの利用は19日午後3時に開始し、工事に伴うレーンの利用制限も同時に終了する。上下線各2レーンのうち、各1レーンがETC専用、各1レーンが現金、クレジットカード対応となる。夜間の時間帯はETC専用のレーンを現金などとの併用とする。

 ETC搭載車の通行料金は一律10%割り引かれるため、通行料金は普通車が現行の860円から770円、軽自動車が650円から580円となる。

 NEXCO東日本によると、青森県のETC利用率は2023年3月時点で82%と、同社管内の平均より約10ポイント低い。同社はETC車載器の購入費を助成するキャンペーンを行うなどして利用を促進している。

 みちのく有料道路を管理運営する県道路公社は21年度にETCの設置事業に着手。22年内を目標に整備を進めていたが、関連機器の製造に欠かせない半導体が世界的に不足し、利用開始が約1年ずれ込んだ。

 料金所のレーンの半数を閉鎖して工事を行っているため、朝夕の通勤時間帯に交通渋滞が発生。県と同公社は利用者が多い土日祝日などの工事を休止、国道4号への迂回(うかい)を呼びかけるなど混雑を解消しながら、23年内の利用開始に間に合わせた。

 おいらせ町と六戸町を結ぶ第二みちのく有料道路の料金所にもETCが整備されることが決まっているが、半導体の不足もあり、利用開始時期は未定となっている。

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