“追わせる恋愛”をしたがる男性を好きになったら…気をつけたいこと

心のつながりを感じるあたたかい関係でいたいのに、少しのすれ違いでも大きな問題にしてすぐ距離を置こうとする男性。

こちらが追いかければ「また」好意を向けてくれるけれど、そうでなければそのまま終わりも普通にありえるようなこんな男性は、好きでいても苦しい時間のほうが増えていきます。

こちらに好意を見せながら「追わせる恋愛」に持ち込もうとするのは、心の弱さが原因かもしれません。

スムーズに信頼関係が築けない男性の特徴と対策について、ご紹介します。

「追いかけられる刺激」が自分に特別感を与える

仲がいいときは落ち着いた時間を過ごせるのに、些細なことでも衝突して雰囲気が悪くなると「もういい」「距離を置きたい」を離れていこうとする人、いますよね。

その提案を受け入れてしばらく連絡をせずにいても、向こうからの接触はなくいつまでもそのまま、こちらからアクションを起こさない限り次の進展は望めない関係は、対等とは決していえません。

「自分から離れていく選択をしたのに、その後つながりを復活させるのは相手の役割」を当然とする人は、いわゆる「追われる恋愛」を求めている可能性があります。

男女関係なく「追いかけてくれるかどうか」で相手の愛情をはかろうとする人は多く、交際に至っても安定した心の結びつきを感じられないこちらは疲れていく一方。

「仲直り」がこちらが歩み寄らない限り叶わない関係は、いつしか衝突を避けて常にこちらが相手の機嫌を取るような状態になり、ストレスが溜まります。

追いかけられたい側は、こちらの「突き放したのに関係を続けたい姿」を見ない限り好意をふたたび向けることはなく、放っておけばそのまま音信不通、なんてケースも見聞きします。

なぜ追われたいのか、それは「自分を求める姿」がないと相手の愛情を信じることができず、追いかけられる刺激が「この人にとって特別な存在の自分」を実感させてくれるから。

愛情がグレーな状態になったときこそ、自分から解決を提案するのではなく相手の「追ってくるかどうか」で特別感を確認しようとするので、そうしない相手を知ったときは「好かれていないのだ」とあっけなく関係を諦めるのも特徴です。

相手の好意にも自分の気持ちにも自信が持てず、「追いかけられる刺激」がないと関係が続かないのは、心の弱さに原因があります。

過去の恋愛を聞いたとき、付き合ったけれど長続きしない、相手に離れていかれる終わりを繰り返している人には要注意。

こんな男性を好きになったとき、自分を大切にするためにはどんな点に気をつければいいのでしょうか。

「追わせる恋愛」をしたがる男性との向き合い方

1: 「自分が安心するお付き合いができるかどうか」を見極める

ふたりの関係は対等であり、幸せな交際を続けていくならお互いの努力が欠かせません。

こちらが相手を常に追いかけてやっと仲直りが叶うようなお付き合いは、「そうしないと終わってしまう」のような不安がつきまとい、あたたかい愛情の実感が薄く疲れてしまいます。

好きな人ならそれでもこちらが折れることをやめられない、つらい思いをしてでも仲の継続を求めてしまうのはわかります。

ですが、そんな自分が本当に幸せなのか、今の交際は本当に自分が安心する状態なのか、まっすぐにうなずけないのであれば考え直すのが正解です。

自分の安心ばかり常に優先で、こちらの不安も疲弊も無視している人と、前向きな心のつながりを築けるでしょうか。

追わせたい側は、そうされる自分に違和感を持たず当たり前にこちらの気持ちを試してきます。

そんなお付き合いで心がいつまでも不安定に揺れ動く自分を見続けるのは、つらいもの。

「自分が安心するお付き合いができるかどうか」を正面から考えてみると、相手のおかしさにも気が付きます。

2: 相手の依存に付き合わない

追いかけられたいのはそれをもって愛情の証とするからですが、裏を返せば「追われない限り自分の存在に価値を与えてもらえない」ことで、「追わせる恋愛」をしたい人は相手の気持ちによって自分の状態が決まるともいえます。

相手しだいで心の安定が左右されるような状態は依存であり、みずからの意思で関係を続けていきたいという姿勢がありません。

「関係が続くかどうかはこちらで決められる」のがふたりの真実だとすると、大きな負担ではないでしょうか。

幸せなお付き合いはふたりがともに愛情を伝えあって叶うものであり、「追わせる恋愛」をしたがる人は相手にその決定権を委ねている事に気づいていません。

好意を引っ張るやり方で特別感を得ようとすればするほど、実は自分こそが相手に操作されることになるのですね。

「追わせる恋愛」をしたがるのは相手に依存している証拠であって、これに向き合うと関係のバランスが崩れます。

常に相手の機嫌を取るようになる、また自分のそのときの気持ちしだいではあっけなく終わりにもできる、そんなお付き合いが果たして幸せと呼べるでしょうか。

相手の依存は相手の問題であり、こちらは自分の「こう在りたい」を大切にする姿勢が、不毛な感情のやり取りを避けられます。

3: 「距離を置きたい」と言われたときは期限を設定する

「追わせる恋愛」がしたい人は、仲がつまずくと「時間がほしい」「距離を置きたい」などと言って離れたがります。

話し合って解決するのではなくまず自分の安定から先に求められることが続く場合は、「◯◯日まで」と期限をつけてしまうのも一つの手。

相手の狙いは「離れることで不安になったこちらが接触を求めてくる姿」にあるので、それを封じるために「距離を置くのはいいけれど、◯◯日に連絡をちょうだいね」と提案してみると、こちらが追ってこないとわかった相手の真意が見えてきます。

ここで「そのときに連絡ができる状態かどうかわからない」「一方的に決めないでほしい」など抵抗するときは、「それならあなたが自分で期限を決めて」と伝えましょう。

離れる選択をした側が「その次」もきちんと決めるのが対等なお付き合いであり、こちらが追わない限り次の展開がないようなつながりは正常ではありません。

期限を設定する提案はこちらも「その次」を求めるから、と理解してもらうのも重要です。

本当に好意があるのなら、この日には連絡がほしいとするこちらの気持ちを尊重してくれるはずですよね。

4: 「追いかけないこと」をはっきりと伝える

相手に依存して関係を続けたいのが「追わせる恋愛」をしたい側で、こちらを突き放すことでまだ求めてくるかどうかを確認したがります。

常にこちらから連絡をしてやっと元の状態に戻ると気がついたときは、「次は追いかけない」とはっきり伝えるのも自分のため。

どれだけ相手のことが好きでも、自分が折れるしかない、相手の希望を叶えることでしか続かないような関係では、愛情を奪われる一方になります。

こちらに追わせることに慣れてしまった相手は、いつまでも試し行為をやめられずに愛情の証を求めます。

また衝突があったときは、「次はあなたから連絡してね」と伝えてみると、相手の意図がわかります。

追わせたかったのに自分が追いかける側になったと気づいたとき、それを窮屈に感じるのなら、もはやあたたかい愛情ではなく「好かれる自分が見たい」という依存でしかありません。

本当にこちらのことが好きならそもそも追わせるような状態は作らないはずで、そこを指摘するのが「追いかけないことをはっきり伝える」という手段。

「次はあなたから連絡してね」と言って受け入れてくれないときは、こちらもまた関係を続けるには無理があることを、考えないといけません。

5: 自分も追わせることをしない

相手が「追わせる恋愛」を望んでいる場合、それに向き合わされているといつしか「自分も」と相手の愛情を試し行為で確認したくなります。

屈折してしまうのはそれだけ我慢やストレスが溜まっているからで、自分がされて嫌なことを相手にしても自尊心を失うだけ。

自分の「好き」を大切にできる恋愛が幸せなら、相手と同じく「追わせる恋愛」を求めることは、かえって自分を傷つけるといえます。

「私が同じことをしても追ってきてくれるかな」とひねくれてみても、たいていは抵抗や反発が返ってきて思い通りにはいかないものです。

追わせたい側は自分が追う側になるのは嫌うので、叶うはずがないのですね。

互いに「追いかけたくない」と背中を向けるようなお付き合いが幸せとはとうてい呼べず、試し行為はどんなときでもどちらにとっても毒、やりたくなったらその自分の異常さに気がつくのが賢明です。

まっすぐに愛情を向けられなくなったとき、そこには与える一方で報われない自分の思いがあるはずで、それを追わせることで取り戻そうとするのは、自分も相手に依存しているといえます。

互いの愛情を奪い合うことが当たり前になるのが共依存であり、痛みばかりが募る関係になる前に、潔く離れるのが自分を大切にする選択ではないでしょうか。

「追わせる恋愛」は自分をないがしろにする

相手が「追わせる恋愛」をしたい人で苦しんでいたり、自分が相手に追わせたがって苦労していたり、バランスの悪い関係に身を置くとあたたかい愛情は育ちません。

同じ目線で人と向き合う勇気を持てないのが「追わせる恋愛」をしたい人で、刺激を得て特別感を覚えても、結局は「与えてもらうもの」なら相手しだいになるのが真実です。

相手が追いかけてくれない限り愛情を実感できないのが「追わせる恋愛」をしたい人の現実で、実際は自分をないがしろにしているのですね。

それに向き合うほうもまた、対等でない愛情のやり取りに疲れてしまい、自分を犠牲にすることをいつしか放棄します。

せっかく芽生えた愛情をともに失っていくのが「追わせる恋愛」の真実で、幸せとは感じられません。

好きな人だからこそ信頼を大事にしたいと思うのは当たり前で、それを拒否するような相手の姿を見れば、関係を諦めるのも深い痛手を避ける道です。

自分にとって幸せな恋愛とはどんなものなのか、それは相手のどんな姿勢によって叶うものなのか、「ともに努力する」ができない人とは続かないのが正常ともいえます。

自分のありのままの愛情を大切にできるのはどんな恋愛か、もう一度考えてみたいですね。

相手が「追わせる恋愛」を求めている場合、たいていは「愛情を伝えるけれど愛されている実感を与えてもらえない自分」を避けられなくなり、関係は破綻します。

自分が追いかけない限り成立しないつながりが果たして安心できるものなのか、どれだけ好きでも立ち止まる勇気を持ちましょう。

恋愛は相手がいてこそ叶うもの、それならお互いの「好き」を一緒に育てていけるような人が、長続きする関係では重要です。

(mimot.(ミモット)/ 弘田 香)

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