自民・柿沢氏、江東区議に現金か 選挙前、特捜部が趣旨捜査

自民党の柿沢未途衆院議員

 東京都江東区長選の公選法違反事件を巡り、自民党の柿沢未途衆院議員(52)=法務副大臣辞任=が4月の区長選前に、区議らに現金を配ったと周囲に説明していることが2日、関係者への取材で分かった。同時期に実施された区議選に伴う区議自身への陣中見舞いで、当選した木村弥生区長(58)への支援を求める意図はなく「適正」との認識を示しているという。東京地検特捜部も現金配布を把握しており、趣旨を慎重に調べている。

 柿沢氏は江東区が地盤。区議に木村氏の後押しを求めるなどしていれば、公選法違反(買収)の罪に問われる可能性がある。共同通信は柿沢氏の事務所に現金配布について事実関係を質問したが、2日までに回答はなかった。

 関係者によると、柿沢氏は領収書が手元にあり適正に処理したとしている。これまでも陣中見舞いとして現金を配ったことがあると説明しているという。

 特捜部が、柿沢氏の地元関係者らを任意で事情聴取していたことも分かった。聴取対象者は木村氏の選挙に関わったとされ、現金配布や選挙支援の実態を捜査するもようだ。

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