【中国】NEC中国、上海にショールーム開設[IT]

NEC中国は2日、上海市にショールームを開設し、オープニングセレモニーを開いた。(左から順に)NEC中国の稲葉孝之・総裁、赤松秀一在上海日本国総領事・大使、NEC中国の辻村聡史・華東地区総代表

NECの中国法人、日電(中国)(NEC中国)は2日、上海市長寧区にショールームをオープンした。NEC中国が同市にショールームを開設するのは初めて。デジタルトランスフォーメーション(DX)を中心に展示した施設で、実務者と経営者の両方に向け自社技術を訴求していく。

ショールームの広さは約160平方メートルで、同社の事務所内に設けた。製造業と流通業の業務効率化を体験できるオペレーション変革エリアと、データドリブン経営(データ分析に基づいて意思決定を行う経営)や、顧客との共創を支えるIT基盤を体感できるプラットフォーム変革エリアを設置した。

オペレーション変革エリアには、ものづくりソリューション「E—DX」を展示。E—DXは、基幹システム(ERP)と製造実行システム(MES)を一体化したシステムで、データを集積・活用して生産を効率化するスマートファクトリーの実現を支援する。E—DXは昨年10月に中国でリリース。NEC中国は、リリースから3年で30社への導入を目標としており、現在は予定通りに導入実績を獲得しているという。

スマートグラス(他機器の画面などを映し出せる眼鏡型デバイス)を活用して、現場の従業員と本部との連携を効率化するソリューションも展示した。従業員がスマートグラスを着用して作業すると、現場の映像・音声がリアルタイムで遠隔にいる人間に共有され、遠隔地からの作業支援が可能になる。既にものづくりの場では導入実績があり、今後は流通の分野にも導入を進めていきたい考えだ。

プラットフォーム変革エリアは、経営的な課題として高まっているサイバーセキュリティーについて、その脅威と対策を紹介する。

NEC中国の稲葉孝之総裁は「NEC本社のブランド戦略のもと、ショールームを造形した。上海からNEC独自のソリューションやアイデアを発信していきたい」と述べた。

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