栃木県内タクシー運賃12月から値上げ 運転手確保向けて

栃木県内のタクシー運賃について国土交通省関東運輸局は2日、初乗りで10.08%、12月4日から値上げすると公示しました。およそ3年ぶりの値上げで、タクシー運転手の人材確保が大きな狙いです。

新しい運賃は、普通車で初乗り運賃が現行の1.1キロ500円から1キロ500円に、加算運賃が現行の271メートル100円から246メートル100円になります。運賃の改定は、2020年12月以来およそ3年ぶりです。

値上げの背景は、深刻なタクシー運転手不足に伴う労働環境の改善です。県タクシー協会によりますと、県内のタクシー運転手は2008年に2809人だったのが、今年10月末現在は1684人で15年間でおよそ4割減っています。

新型コロナが落ち着き乗客は去年から復調傾向ですが、運転手の減少でタクシーが足りません。公共交通確保の観点から改善は不可欠ですが、運転手の賃金はほかの業種の労働者と比べて低く、高齢化も一段と進んでいて若い労働力確保が急務です。

(県タクシー協会 鉢村敏雄専務理事)「勤務者平均年齢は63.4歳で、今後も辞めていく人が多い。若い人が働ける環境を作らなければならないので、今回の運賃値上げをお願いしたところです」

加えて物価高、燃料費の高騰も値上げの要因となっています。新しい運賃は12月4日から適用されます。

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