逆転のためにポールポジション獲得が必須のmuta Racing GR86 GT「獲るための準備はしている」

 11月4〜5日、栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催されるスーパーGT第8戦『MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL』はGT500クラス、GT300クラスともに2023年のチャンピオンが決するレースとなるが、GT300クラスは吉田広樹/川合孝汰組埼玉トヨペットGB GR Supra GTが70ポイントを獲得しており、50ポイントを獲得している堤優威/平良響組muta Racing GR86 GTが逆転するためには、11月4日のポールポジション獲得が必須条件となっている。

 激戦のGT300クラスは、今季終盤戦で大きく流れが傾いた。第6戦SUGOでは、埼玉トヨペットGB GR Supra GTがフィニッシュ直前でスローダウンを喫しながらも、トップチェッカーを受けたUPGARAGE NSX GT3が再車検不合格となったことで勝利を得ることに。続く第7戦オートポリスでも埼玉トヨペットGB GR Supra GTが連勝を飾り、チャンピオン争いを一気に優位に持ち込んだ。

 迎える第8戦もてぎは、埼玉トヨペットGB GR Supra GTの吉田/川合組が70ポイント、muta Racing GR86 GTの堤/平良組が50ポイントで臨むことになる。スーパーGTでは優勝で20ポイント、ポールポジション獲得で1ポイントを獲得することができ、同点の場合は優勝回数の差で決する。今季2勝を飾っている吉田/川合組を逆転するためには、堤/平良組は第8戦もてぎを制するだけでは優勝回数で足りず、まずは11月4日の予選でポールポジションを獲得する必要がある。

 混戦のGT300では予選ポールポジションはそう簡単なことではないが、muta Racing INGINGの渡邊信太郎チーフエンジニアに聞くと「獲るための準備はしています」という。

 渡邊チーフエンジニアによれば、ポール獲得のための“秘策”があるわけではなく、「奇をてらった方法ではない」とのこと。「公式練習のランプランもそれに合わせたかたちで、いつもと違うように進める予定です」というから非常に気になるところだろう。

 果たして“世紀の大逆転”はあるのか……? 予選日のmuta Racing GR86 GTの戦いは必見だ。

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