静岡市内のホテルでは、11月から“規格外”の食材を活用した料理やスイーツの提供を始めました。フードロスの削減を目指した取り組みとは?
静岡駅前にある「ホテルアソシア静岡」のレストランで提供されているのが…。ミカンとタマネギを使ったソースで彩りを加えたポークグリルや、ミカンとサクラエビをあえたパスタ。実はこちらのメニューで使われているのは“規格外”のミカンです。
提供しているのは島田市の農家。4種類の品種を栽培していますが、収穫する年間15トンのうち約1割は成長の過程などで廃棄していたといいます。
(エフエフランドアグリ静岡 大宮 直子さん)
「中身は変わらないものなので、規格外ということだけで捨ててしまうのはとてももったいないと思っていました」「うれしく思うし今後も活用に期待したい」
本来は捨てられる予定だったミカンを有効に使おうという今回の取り組み。“規格外”のミカンはホテルのラウンジで提供されるケーキなどにも使われています。
一方、ホテルにある鉄板焼の店で12月から提供されるのが…。サツマイモを使ったブリュレ。このサツマイモも 小さくて廃棄される予定だった“規格外”の食材です。
(那古亭 中本 英輔 料理長)
「見た目は小さいが、味自体は普通のサツマイモと変わらない、もしくはそれより甘いくらい」「まさにちょうどいいですね、ずっと小さいサツマイモを探していたので見つかってうれしかった」
この取り組みは、県内の農業の活性化に貢献しようと、ホテル側が自治体と検討を進め実現しました。
(ホテルアソシア静岡 長谷川 桃子さん)
「今まではなかなか規格外のものを使うことがなかったが」「新たな商品を開発することができて良い機会になった」
フードロスを目指した新たな試み。提供される期間はメニューによって異なるということです。