【アルゼンチン共和国杯/追い切り診断】ヒートオンビートより高評価の注目馬 「前走以上の着順があって驚けない」

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■ゼッフィーロ

【中間調整】3勝クラスで3戦目だった今年3月の御堂筋Sを制してオープン入り。その後メトロポリタンSで3着、目黒記念で4着とさっそくメドを立てている。秋は豪州のメルボルンCが視野に入っていたようだが、僚馬シルヴァーソニックがリタイアした代わりにということか、ゼッフィーロが国内中長距離路線を歩むことに。秋初戦のオールカマーでは鞍上・戸崎騎手に反抗するような素振りを見せつつも最速の末脚を使い、2着タイトルホルダーにクビ差の3着に入った。

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オールカマー後は在厩。近3走で賞金加算ができておらず、確実に使える保証はないながらJ.モレイラ騎手を“仮押さえした”状態でアルゼンチン共和国杯に向けて調整が進んでいる。10月9日に坂路15-15をこなし、以降坂路メインの調整でしっかり気配を上昇。1週前のCW併せ馬では追走遅れに終わったが、目標とした相手がマイルCSに向けて調整されている重賞2勝馬ソウルラッシュなら致し方なし。

【最終追い切り】レース当週は東京への輸送を考慮して坂路単走の調整となった。馬場が混雑していたが、リズムを崩さず自分の走りに集中して登坂。ラストに気合いを入れられると首を沈めてしっかり加速できていた。その後、インプレスとの1/2だった抽選を通過。確保していたモレイラ騎手でのゲートインが確定している。

【見解】賞金不足の立場ながら“ベスト条件”と確信した東京芝2500m重賞のここへ向けて、揺るぎのない調整が進んでいる。まだ反応に若干の重さはあり、操縦性にも若さを残すが体のキレそのものは前走からグンと良化した印象。前走以上の着順があって驚けない。

総合評価「A」

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著者プロフィール

西村武輝(にしむらぶこう)●フリーライター
競走馬の追い切り評価を専門として、ネットメディア中心に執筆を続けているフリーライター。現在、UMAJIN.net「競馬サロン」においては毎週の重賞出走全頭のレポートを執筆、担当。またプロレス関連業界にも関わっており、週刊プロレスや書籍等への寄稿歴もある。

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