第108回益子秋の陶器市が3日、栃木県益子町で始まった。11月とは思えない陽気もあり、城内坂から道祖土(さやど)地区を中心に、所狭しと目当ての逸品を探す多くの人でにぎわった。6日まで。
城内坂通りの両側など周辺一帯には約600の作家や窯元、飲食店のテントがびっしりと並んだ。作家が集まったテント村も空き地や広場などに設けられ、場所によってはすれ違うのに苦労するほどの人出。来場者はグルメを味わったり、休憩したりしながら、多彩な作風やデザイン、色の皿や鉢、器を手に取り、作家との会話を楽しんでいた。
家族8人で訪れた千葉市中央区蘇我、パート従業員千田丸美(ちだまるみ)さん(62)は、茶わん6個と皿12枚を購入した。「陶器の種類や作家が豊富で、通りの雰囲気も良くなっていて楽しい。やっぱり見ていると欲しくなっちゃいますね」とカフェで一休みしながら笑顔を見せた。
テント村に出店した上大羽、陶芸家ホソカワカオリさん(49)は「毎年リピーターの方が会いに来てくれるのが本当にうれしい。直接話をして、選んでいる姿を見るのは創作の大きな励みになります」と張り切っていた。