奥州・国道4号水沢東バイパス、25年度開通を見直し 遺跡調査で

 

 奥州市水沢に国が整備を進める国道4号水沢東バイパス(真城-佐倉河間、延長9.6キロ)は、埋蔵文化財の発掘調査が必要となったため、2025年度に予定していた全線開通が遅れる見通しとなった。県南部でものづくり産業の集積が進む中、物流の円滑化や通勤時の混雑解消に向けて早期開通が待たれる。

 これまでに北側6.9キロ区間が暫定2車線で開通し、残る南側の2.7キロ区間の工事を進めている。中林下遺跡の一部が南側にあり、県は当初2756平方メートルの発掘調査を予定していたが、23年度の試掘調査を経て約4500平方メートルを追加で調べる必要があると判明した。

 想定より遺構が南北に広く分布しているためで、調査期間は最短でも24年度までかかる見込み。開通時期の見直しが避けられなくなった。

© 株式会社岩手日報社