さださん デビュー50周年公演 古里・長崎に恩返し

デビュー50周年を記念したコンサートで観客を魅了するさだまさしさん=長崎市茂里町、長崎ブリックホール

 長崎市出身のシンガー・ソングライターさだまさしさんのデビュー50周年を記念した「さだまさし 50th Anniversary コンサートツアー2023~なつかしい未来~」(長崎新聞社など主催)が3日、同市の長崎ブリックホールで開かれた。古里に恩返しする特別編成で長崎ゆかりの曲を並べ、長崎弁の軽妙なトークも交えながら満席の観客を魅了した。
 さださんは1973年、吉田政美さんとのフォークデュオ「グレープ」でデビューし、76年からソロ活動。命、人生、愛、平和、未来を見詰め、温かいメッセージを発信しながら数多くのヒット曲を生み出した。開催したコンサートは前人未到の4600回超。誰もが知る音楽界のレジェンドで、小説家としても活躍している。
 オープニングでは、「グレープ」が“前座”としてサプライズ登場。吉田さんと共に「紫陽花の詩」と「精霊流し」を披露した。この後、さださんは「長崎小夜曲」などを熱唱。若い頃の長崎での思い出を振り返り、「おかげさまで50年。古里でお祝いしていただけるくらいうれしいことはありません。このまちには恩がある」と語った。
 50年の集大成ともいえるコンサートで「北の国から」「雨やどり」「防人の詩」「風に立つライオン」などの名曲を変わらぬ伸びやかな歌声で届け、会場の拍手は鳴り止まなかった。

© 株式会社長崎新聞社