渋野日向子の来季シード権圏内は“ギリギリ”か……畑岡と桑木が20アンダーで首位並走の大混戦 TOTO ジャパンクラシック3日目

米LPGA公式戦「TOTO ジャパンクラシック」(茨城県・太平洋クラブ美野里コース/6598ヤード、パー72)は4日、第3ラウンドが行われ、畑岡奈紗桑木志帆が通算20アンダーの首位に並んだ。稲見萌寧が1打差19アンダー3位、神谷そらが2打差18アンダー4位で追走している。

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■稲見と桑木がチップインイーグル

穏やかな天候に恵まれた3日目。ムービングデーと呼ぶにふさわしく、各選手が伸ばし合うバーディ合戦が繰り広げられた。

14アンダー首位タイで出た最終組の畑岡と桑木だが、桑木が1番で早々にバーディを決め、単独首位に躍り出る。だが、畑岡は4番でこの日最初のバーディを奪うと、6番から3連続バーディであっさりひっくり返す。桑木も7番バーディとしたが、畑岡が2位と2打差の18アンダー単独首位をキープして前半を終えた。

4打差10アンダー7位タイで出た西村優菜は前半4つ、2打差12アンダー3位タイで出た稲見は2つ伸ばし、ともに4打差14アンダー3位タイで折り返した。

後半早々、差を詰めてきたのが稲見と同じ最終組の1つ前で回る岩井ツインズの姉・明愛と神谷。難関の10番、11番でそろって連続バーディを奪取、15アンダー3位タイに浮上する。一方、畑岡は10番でこの日初めてのボギー。

続く12番パー5、神谷は2オン2パットで3連続バーディ、稲見もバーディとする。最終組の畑岡と桑木はいずれも2オンに成功し、桑木はイーグル、畑岡はバーディ。2人が18アンダー首位タイに並ぶ。そして、2打差に神谷、3打差に稲見・明愛が続く。

14番、神谷はこの日6つ目のバーディ。稲見も2打目をピタリと寄せてバーディ。首位に食らいついていく。逆に明愛はこの日2つ目のボギーとしてしまう。

畑岡は14番、フックラインを読み切ってこの日6つ目のバーディ。再び単独首位に立つ。

ノーボギーを続ける神谷は16番パー3、7つ目のバーディで2位タイの桑木を捕らえ、首位の畑岡と1打差に迫る。チャンスホールの17番パー5、神谷は2オン成功。稲見は2打目でグリーン奥にこぼすが、ここから見事なチップインイーグル。1打差2位タイに。神谷は2パットのバーディで、ついにトップの畑岡に追いつく。

最終組の桑木は17番、3打目がピンを直撃してカップに収まるチップインイーグル。単独首位を奪い返すも、畑岡がすぐさまバーディを決め、2人が20アンダーの大台に乗せる。

先を行く神谷は18番、2打目が右の池へ。4打目のアプローチはピンをオーバーしたが、これをねじ込み、ボギーでとどめる。稲見はピンハイから長めのバーディパットをジャストタッチで沈め、首位と1打差19アンダー単独3位に順位を上げた。畑岡と桑木は18番、ともにパー。首位を分け合った状態で、明日最終日を迎えることになる。

トップと3打差に8人、4打差に12人がひしめく大混戦。ビッグスコアが出るコースだけに、明日大きく伸ばした選手が優勝に近づくことは間違いない。天候も曇りの予報で、良いコンディションでハイレベルな伸ばし合いが続きそうだ。果たして勝つのは誰になるのか。

なお、来季のシード権争いで瀬戸際の渋野日向子は大会3日目に順位を上げたが、現在、米ツアー・ポイントランキング81位(80位内で来季シード権確保)からどこまで浮上できるか。

■主な上位選手順位

上位選手の主な順位は以下の通り。

1位タイ/20アンダー/畑岡奈紗、桑木志帆
3位/19アンダー/稲見萌寧
4位/18アンダー/神谷そら
5位タイ/16アンダー/吉田優利、ペ・ソンウ(韓国)、ジャスミン・スワンナプラ(タイ)、仁井優花
9位タイ/15アンダー/ローズ・チャン(米国)、川岸史果、高橋彩華、リン・ジーユウ(中国)

ささきしょうこ、竹田麗央、西村優菜、青木瀬令奈、岩井明愛は14アンダー13位タイ。上田桃子、申ジエ(韓国)は13アンダー19位タイ。古江彩佳、笹生優花、山下美夢有は12アンダー24位タイ。岩井千怜は11アンダー28位。櫻井心那、渋野日向子、蛭田みな美、福田真末は10アンダー29位タイにつけている。

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文●河野道久

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