自宅に眠る着物を披露 東彼杵でファッションショー 魅力を再認識、文化を大切に

家庭に眠る思い出の着物などを披露したファッションショー=東彼杵町、町総合会館

 自宅に長年眠ったままになっている着物を自分や家族が着て披露する「思い出着物ファッションショー」が3日、長崎県東彼東彼杵町彼杵宿郷の町総合会館で開かれた。
 着物を着用する場を提供し、その魅力を再認識してもらおうと、同町蔵本郷の入江京呉服店(入江秀俊社長)が創業110年の節目に企画。町内外の約100人が普段着る機会の少ない振り袖や、仕立て直した訪問着などでポーズを決めた。
 大村市の植木桂子さん(65)は娘、孫娘の3世代で出演。桂子さんは30年以上前に祖母が仕立てた大島紬に初めて袖を通した。娘の廣瀬智子さん(31)は桂子さんの着物を、孫の好香ちゃん(3)は智子さんが幼いころに着た着物で登場。智子さんらは「和服は背筋がしゃんとなる。今年の七五三や、来年の長崎くんちでまた着たい」と笑顔を見せた。
 同店の入江文恵さん(63)は「二代三代と引き継げるのも着物の魅力。自分で着物が着られる人を増やし、文化を大切にしていきたい」と話した。

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