南島原・みそ五郎まつり 「伝説の大男」4年ぶり 山車登場でフィナーレ

みそ五郎を載せた山車の上からまかれた餅を受け取る行楽客=南島原市、須川商店街

 長崎県南島原市西有家町の晩秋の名物行事「みそ五郎まつり」(実行委主催、長崎新聞社など後援)が4、5の両日、同町の須川商店街一帯で4年ぶりに開催された。最終日のメインパレードでは、高さ約4メートルのみそ五郎人形の山車が登場し、フィナーレを飾った。
 みそ五郎は島原半島の民話に登場する伝説の大男。住民のために大きなくわで山を切り開いて畑を造り、農作業も手伝ったといわれている。大好物のみそから、その名が付いた。
 みそ五郎の巨像は強化プラスチック製で、1987年に完成。普段は国道251号から見える市役所庁舎の倉庫の屋上に展示されている。
 両日はカラオケのど自慢大会や餅つき大会、そうめん創作料理の提供など多彩な催しがあり、多くの住民らでにぎわった。パレードでは松本政博市長らが山車に乗って餅をまくと、沿道の行楽客が勢いよく手を伸ばしていた。
 実行委の長池和憲事務局長(62)は「コロナ禍で開催できず寂しかった。両日とも好天に恵まれ、家族連れや商店の方々の笑顔が沿道にあふれていた。少子高齢化で商店街も廃れて厳しい時代だが、継承できるよう頑張りたい」と満足げだった。

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