「僕たちの苦しみは増大する」復活ゴールのルイス・ディアスが誘拐された父の解放を求めて声明発表「父の速やかな解放を求める」

復帰戦で劇的同点ゴールを決めたルイス・ディアス[写真:Getty Images]

リバプールのコロンビア代表FWルイス・ディアスが、誘拐され未だ解放されない父への声明を発表した。
【写真】自身の写真を添えて父の解放を求めるルイス・ディアス

10月28日、コロンビア北部のバランカスで、ルイス・ディアスの父ルイス・マヌエル・ディアスさんと母シレニス・マルランダさんが誘拐に遭うことに。ガソリンスタンドで車を止められ、銃を突きつけられた状態でバイクに乗った武装集団に誘拐されてしまった。

母はすぐに解放されたものの、父はいまだに行方不明。コロンビア政府も捜索に動き、軍も動いている中、民族解放軍(ELN)が関与していることが判明。政府が交渉を行っている状況だった。

大きな事件に巻き込まれてしまったルイス・ディアスと両親。地元住民は解放を求める行進を行うなどし、訴え続けているが、現時点で進展はない状況だ。

警察や軍隊も動員されて捜査が進められているが、隣国のベネズエラにいる可能性も指摘されており、混迷を極めている。

そんな中、ルイス・ディアスは5日のルートン・タウン戦で戦列復帰。1-0とリードされた中で出場を果たすと、後半アディショナルタイムに値千金の同点ゴールを記録。チームを敗戦から救う活躍を見せた。

試合後、ルイス・ディアスは自身のインスタグラムを更新し声明を発表。父を解放して欲しいと訴えかけた。

「今日はサッカー選手があなたに話しかけているのではなく、ルイス・マヌエル・ディアスの息子であるルチョ・ディアスがあなたに話しかけている」

「父マネは疲れ知らずの働き者で、一家の大黒柱だった。それなのに誘拐された」

「僕はELNに父の速やかな解放を求め、国際機関に父の解放のための仲介を求める」

「毎秒、毎分、僕たちの苦しみは増大する。母、兄弟、そして僕は絶望的で苦しみ、自分たちの気持ちを言い表す言葉がない。この苦しみは彼を家に連れて帰って初めて終わる」

「彼の誠実さを尊重し、できるだけ早くこの苦痛な待つ時間を終わらせて、直ちに彼を解放してほしい」

「愛と思いやりの名において、自分の行動を再考し、僕たちが彼を取り戻すことを許可してくれることを願う」

「僕はコロンビア国民と国際社会から受けた支援に感謝する。また、僕の国で多くの家族が生きているこの困難な時期に、多くの愛情と連帯を示してくれたことに感謝する」

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