犬が認知症になる『生活習慣』5つ NGと言われる行為に「今日から改めるべき」「どう改善すればいいの?」

今日から改めよう!犬が認知症になる『生活習慣』5つ

一昔前に比べると犬の寿命は年々延びており、現在は平均寿命14.76歳と長生きする犬が増えています。それに伴い犬の高齢期に発症する疾患として、『認知症』が注目され始めていることをご存知でしょうか。

どのような犬でも認知症になるリスクはあります。ここでは、犬が認知症になりやすくなるNG生活習慣について紹介するので、当てはまる生活習慣がある方は今日から改善しましょう。

1.歳をとったからと運動させない

愛犬が歳をとると体力がなくなってきたからといって、運動させなくなる飼い主さんは多くいるようです。しかし、高齢期に入ったからといって全く運動させていないと、筋力が衰え活動量も必然的に減ってしまいます。

活動量が減ることで寝たきりになり、生活の中で刺激を受ける機会が極端に減ってしまうと脳に刺激が行き渡らず、認知症になるリスクが高まってしまうのです。

2.屋外に連れていかない

自分から動く時間が減ったからといって屋外に連れていかず、1日ずっと家の中にいる生活ばかりでは、刺激を受けることができず認知症のリスクが高まってしまいます。

外気浴するだけでも風を感じたり、外ならではの匂いを嗅ぐことができたりと様々な刺激に触れることができます。長時間歩くことはできなくても、外に連れていき外気に触れる日課を取り入れてあげましょう。

3.コミュニケーションを十分にとっていない

スキンシップやおもちゃを使った遊びまたは声かけなど、老犬になって休んでいる時間が多いからという理由で、コミュニケーションが以前より減ってしまったと感じることはありませんか。

飼い主とのコミュニケーションは、家にいる間でも最も刺激をもらえる時間です。コミュニケーションが減ってしまうと考える力も衰えてしまうので、認知症になるリスクが高まってしまいます。

4.簡単な指示動作すら行わない

「おて」「おすわり」「ふせ」など、歳を重ねることで愛犬に指示する機会が少なくなってしまう事例は多いです。しかし簡単な指示動作であっても、指示され考えて実行するという過程がしっかり脳に刺激を与えることができます。

したがって、必要ないからと簡単な指示動作すら行わなくなってしまうと、脳に刺激を与えることができず徐々に脳が衰えてしまい、最終的に認知症になってしまう恐れがあります。

5.昼間にたっぷり睡眠を取らせる

高齢期に入ると、1日を通して休んだり眠ったりしている時間が長くなる犬は多くいます。しかし、なるべく昼間は刺激を与えてあげて夜にたっぷり眠るように、生活リズムを規則正しく整えてあげてください。

昼間にたっぷり寝てしまうと夜に眠れなくなり、昼夜逆転の生活を送るようになってしまう高齢犬が多くいます。昼夜逆転してしまうと認知症の原因になりやすいので、なるべく昼間に活動するよう生活リズムを整えてあげましょう。

愛犬の認知症を予防するために取り入れるべき生活習慣

認知症は必ず予防できるという絶対的な方法はありません。どの犬も高齢期に差し掛かると少なからずリスクが高まりますし、徐々に脳の働きが衰えてしまうのは仕方のないことです。

しかし、日頃から生活習慣や生活リズムなどを意識することで、少しでも愛犬が認知症になるリスクを下げることはできます。

  • 昼夜逆転しないよう昼間に活動させる
  • 毎日必ず外に連れていき散歩(外気浴)させる
  • 日常の生活の中で簡単な指示動作を取り入れて脳に刺激を与える
  • 知育玩具を使って脳を使った遊びを取り入れる
  • スキンシップや声かけを積極的に行う
  • 体が健康的であれば簡単な屋内運動を行う

このように脳や体に刺激を与えてあげる生活習慣を取り入れることで、脳が衰え認知症になるリスクを下げることができます。

高齢期の犬は些細な生活習慣が今後の健康に大きく影響するので、ぜひ日頃の生活習慣を見直し、愛犬の健康に良い習慣や行動を意識してみてください。

まとめ

いかがでしたか。老いてきたからと刺激のない生活を送り続けていると、やがて認知症になってしまうリスクが高まります。シニア期に入ったら、早い段階から軽い刺激のある生活習慣を取り入れて、積極的に認知症予防に取り組んでいきましょう。

(獣医師監修:寺脇寛子)

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