精神統一して 「吉祥飾紙」の制作体験 魔よけ・招福の飾りに/岡山・津山市

魔よけ・招福の飾りとして知られる「吉祥飾紙」を作る体験教室が5日、岡山県津山市の愛染寺で始まり、参加者たちは精神統一し、作業に没頭している。26日まで。

吉祥飾紙は、弘法大師・空海が広めたとされ、現在は切り絵細工を施したものが普及している。新年を迎える際に各家で「家運隆昌」「招福開運」などを願い、玄関や仏の間などに飾られる。同寺では檀家にかかわらず、多くの人が気軽に立ち寄って楽しめるようにと開催。本年で3回目になる。

この日は8人が参加。来年の干支(えと)・辰(たつ)や宝船、宝珠、梵字(ぼんじ)などが描かれた計8種の中から好きなデザインの型紙を選び、奉書紙(和紙)の上に乗せてカッターナイフで切り抜いていった。仕上げに津山市の書道家・山下虔華さんが作ったてん刻印や同寺の名前が入った印を作品に押して完成。その出来栄えを見て、「きれい」と喜んでいた。

昨年も参加したという津山市の田中絹子さん(65)は「集中して取り組むと気持ちや神経が整ってくる感じがする。すっきりして清々しい気分。完成品を飾って来年も良い一年が迎えられるようにしたい」と話した。

毎週日曜日、午後1時から実施しており、座席数は8人、費用は1枚500円(大判は1枚800円)。26日は満席となっているが、12、19日は現在も予約を受け付けている。

申し込み、問い合わせは、同寺(0868-22-3059)。

作業に没頭する参加者

© 津山朝日新聞社