【香港】23条立法、言論の自由を保障=保安局長[政治]

香港政府保安局のトウ炳強(クリス・タン、トウ=登におおざと)局長は5日、香港基本法(憲法に相当)第23条に基づく国家安全条例の制定について、言論の自由は保障すると述べた。「市民の日常生活や商売、メディア報道にはいかなる影響も及ぼさない」と強調した。

地元メディアとの会見での発言。国家安全条例は国際人権規約に基づいて制定され、国家や香港の安全に危害を加えようとする人だけを取り締まりの対象にするものだと説明し、市民の不安払拭に努めた。「国家安全への危害を防止する法は世界中にあるのに、香港の23条立法だけが問題だというのは不公平だ」とも主張した。

基本法23条は、国家への反逆や国家の分裂、反乱の扇動などを禁じる条例を香港が「自ら」制定するよう義務付けている。これまでは市民の反対が根強く、政府は立法手続きを進めることができなかったが、政府トップの李家超(ジョン・リー)行政長官は10月25日に行った施政報告(施政方針演説に相当)の中で、23条に基づく国家安全条例の制定を2024年のうちに完了させると明言した。

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