【シンガポール】金融最大手DBS、7~9月期は18%増益[金融]

シンガポールの金融最大手DBSグループ・ホールディングスが6日に発表した2023年7~9月期(第3四半期)決算は、純利益が26億3,000万Sドル(約2,910億円)となり、前年同期から18%増加した。純金利マージンが拡大したほか、非金利収入も増加した。ただ、経費と手当がかさみ、前四半期比では2%減少となった。

売上高に相当する経常収益は前年同期比16%増の51億9,000万Sドル。初めて50億Sドルを超えた前四半期をさらに上回り、四半期ベースで過去最高を記録した。純金利収入は23%増の36億8,400万Sドル。金利上昇で純金利マージンが52ベーシスポイント(1ベーシスポイント=0.01%)上昇し、前四半期とほぼ同水準の2.82%と安定した水準を維持した。

手数料収入は9%増の8億4,300万Sドル。富裕層向けの資産運用部門で、保険商品の窓販や投資商品の販売が伸び22%増収となったことが主因だ。カード部門も21%増加。カード利用額の増加に加え、米金融大手シティグループの台湾における個人向け銀行部門の買収が寄与した。融資関連の手数料も12%増えた。

株主資本利益率(ROE)は18.2%、9月末時点の不良債権比率は1.2%で6月末から0.1ポイント上昇した。

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