●桜ケ池周辺の振興期待
中日本高速道路(名古屋市)と南砺市が整備を進めてきた東海北陸自動車道「城端スマートインターチェンジ(IC)」(同市立野原東)が12月16日午後2時に開通する。同市にとって2カ所目のスマートICで自動料金収受システム(ETC)を搭載した車両専用となる。愛知県や長野方面からのアクセスが向上し、新たな観光ルートの形成が期待される。
城端スマートICは、城端サービスエリア(SA)に設置され、小矢部砺波ジャンクション(JCT)から約14.5キロの地点にある。上り線と下り線に出入り口(ETCゲート)が設けられ、市道桜ケ池クアガーデン線と接続する。総事業費は約13億5千万円。
料金は普通車は富山-城端スマートIC間が1400円。金沢東-城端スマートIC間は1190円。
城端地域周辺の救急活動では、城端スマートICを利用することで、南砺消防署から南砺中央病院までの搬送時間がこれまでより6分間短縮できる。一帯には桜ケ池クアガーデンやアニメ制作会社ピーエーワークス、桜ケ池クライミングセンターが集積し、地域活性化が期待できる。
12月16日は午後1時に南砺市城端伝統芸能会館「じょうはな座」で開通式典が行われる。東海北陸自動車道全線4車線化に向けた国側への要望も予定する。
田中幹夫南砺市長が6日、市役所での定例記者会見で発表した。
田中市長は「ゴールドウイン(東京)が桜ケ池周辺で整備を進めるプレイアースパーク事業に追い風になる。新たな企業進出も期待できる」と述べた。
●知事「大変喜ばしい」
富山県の新田八朗知事は6日、東海北陸自動車道城端スマートICの開通日の発表を受け「広域観光ネットワークによる観光振興や地域活性化に大きく寄与するもので、県としても大変喜ばしい」とのコメントを出した。開通を励みに、東海北陸道全線4車化の早期実現に向け、岐阜県や沿線市町村、経済団体と連携して国などに積極的に働き掛けるとした。