信号機のない横断歩道で車一時停止、大分県内31% 全国平均6年連続下回る【大分県】

信号機のない横断歩道を渡る歩行者=大分市要町

 信号機のない横断歩道で一時停止した車の割合をチェックする日本自動車連盟(JAF)の2023年調査で、交通ルールを守った県内のドライバーは31.1%だった。前年より1.8ポイント下がり、6年連続で全国平均(45.1%)を下回った。

 道交法は横断歩道を渡る歩行者がいる場合、車に一時停止を義務付けている。

 調査によると、県内の停止率は都道府県別のデータ公表が始まった18年以降、初めて前年より低くなった。順位も31位から38位へと下がった。JAF大分支部は「低下した理由は分からない」と話す。

 県内は今年1~9月に信号機のない横断歩道で29件(対前年比5件増)の人身事故が起きた。死者はいない。

 県警交通企画課の田口哲浩次席(51)は「ドライバーは横断歩道に近づいたら、注意して走行してほしい。事故が多発しており取り締まりを強化する」と述べた。

<メモ>

 JAFによると、調査は8月9日~9月20日に47都道府県で2カ所ずつ実施。いずれも中央線のある片側1車線で、交通量が1分当たり3~8台の道路を選んだ。詳細な場所は非公表。歩行者役のJAF職員が横断歩道1カ所につき50回渡り、通行車両をチェックした。県内は8月21、22の両日に調べた。

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