東京都心で25℃超 11月に夏日3日は観測史上初 北日本と北陸は引き続き暴風・高波に警戒

 北日本や北陸は今夜にかけて、非常に強い風が吹き大しけとなる所がある見込み。引き続き、暴風や高波に警戒が必要だ。東日本や東北の太平洋側は、午後は天気が急速に回復して、関東や東海は昼過ぎにかけて時季外れの高温が続く見通し。ただ、この方面も、今夜は空気が冷たくなるので注意が必要となる。

東京は夏日

 前線の接近・通過に伴い、全国的にきのうから荒れた天気となっている。御殿場(静岡)できょう(火)午前7時過ぎに最大瞬間風速32.5メートルを観測し、東京都心でも午前8時前に20メートル近い突風が吹いた。午後も全国的に風の強い状態が続き、特に北日本は暴風に警戒が必要となる。なお、北日本と北陸は、今夜遅くにかけて高波にも警戒が必要だ。

 前線に向かって南風が吹き込んでいる影響で、けさは東日本の太平洋側を中心に11月としては記録的に気温が高くなった。東京都心は一晩中気温が22℃を下回らず、蒸し暑さと窓を叩く風の音に寝苦しさを覚えた人が多かったかもしれない。その後も気温の高い状態が続き、午前11時半前に25℃に達した。東京都心で11月に夏日を3日カウントしたのは、観測史上初めてとなる。

 一方、西日本で天気が回復している地域は、乾いた空気に入れ替わってきている。西よりの風も吹くため、実際の気温より低く感じられそうだ。時季外れの高温となっている東日本の太平洋側でも、夕方以降は気温が下がり次第に風が冷たく感じるようになりそうだ。けさとは明らかに状況が変わるので、服装などに注意する必要がある。

週末は寒い

 あす(水)は北日本で天気が変わりやすいが、東・西日本は広く秋晴れとなる見込み。9日(木)は東北を中心に晴れ間が多くなるものの、10日(金)は再び全国的に雨となり、太平洋側で雨脚の強まる可能性がある。なお、週末は東北北部の平地でも雪が降るくらい気温が下がる予想で、東・西日本も晩秋らしい冷えた空気に包まれそうだ。

(気象予報士・高橋和也)

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