岩手県洋野町中野地区の私有林でナラ枯れ被害が確認された。同町での発生は初めてで、県内最北端となる。これまでの北限は久慈市侍浜地区で約5キロ北上した。沿岸北部は木炭や原木シイタケの生産地で、県は監視態勢を強化し駆除を進める。
県の担当者が10月3日、巡視中に中野地内の私有林でコナラの枯死木8本を発見。分析の結果、ナラ菌と媒介するカシノナガキクイムシが検出され、ナラ枯れ被害と確認した。防除監視員が他に被害木がないか周辺の森林調査を進めている。被害木は町が速やかにくん蒸による駆除を行う。
新たな市町村で被害が確認されたのは、2021年度の住田町と野田村以来。被害地域が広がった原因は不明だが、海沿いの風で媒介昆虫が飛び広がった可能性もある。