クマと共生、生徒が学び深める ゲームなどで生態や対策に理解

カードゲームでクマと人間の共生する方法を考える生徒

 盛岡市新庄の市動物公園ZOOMO(ズーモ、辻本恒徳園長)で2日、ツキノワグマに関する勉強会が初めて開かれた。近年の市街地出没の増加を受け、盛岡広域振興局(佐々木隆局長)と同園が共催。盛岡農高(菊池郁聡(ふみあき)校長、生徒436人)の生徒が、人身被害を防ぐ対策や共生する社会に向けた学びを深めた。

 野生動物や森林林業などについて学ぶ3年生26人が参加。岩手大農学部の山内貴義(きよし)准教授(野生動物管理学)は生態について講義し、嗅覚と聴覚に優れるが「食事に夢中になると周りが見えなくなり人間と遭遇しやすい」などと説明した。

 植林とクマ対策を並行し、森を守りながら安全に暮らせるまちづくりを目指すカードゲームにも挑戦。生徒は共存する方法を模索し、動物科学科の熊谷梨理香さんは「ゲームだが実際にクマが出たらどうするかみんなで考えられ、勉強になった」と意識を高めた。

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