強制不妊訴訟、国が上告　仙台高裁判決に不服

　旧優生保護法下で不妊手術を強いられたのは憲法違反として、宮城県の千葉広和さん（75）と80代の男性が国に損害賠償を求めた訴訟で、国は7日、憲法違反の旧法の下で手術を強制されたとして計3300万円の賠償を命じた仙台高裁判決を不服として最高裁に上告受理を申し立てた。

　10月25日の高裁判決は、原告が手術を受けてから20年以上たち損害賠償請求権が消滅したとする国の主張を退けた。重大な人権侵害政策を推進した国が、原告の賠償請求権の消滅を主張することは「権利乱用に当たり許されない」と非難した。