野沢菜「お菜洗い」始まる 北信濃の風物詩【長野・野沢温泉村】

季節外れの暑さが続く中、野沢温泉村で冬前の恒例行事です。特産の「野沢菜漬け」に使う「野沢菜」を温泉で洗う「お菜洗い」が始まりました。

■記者
「季節外れの暑さが続いていますがあすは立冬。今年もお菜洗いが始まりました。みなさん今年はどうでしょうか」
■地元の人
「おいしくなるように洗っています」

温泉で洗うことで柔らかくなり、うまみが出ると言われています。今年は、暑さの影響が…。

■地元の人
「こんな薄着で野沢菜を洗っていることはまず考えられない。前は雪が降る中で洗っていたくらい」

野沢菜は例年並みの出来ですが、栽培に苦労したそうです。

■地元の人
「猛暑の関係と雨が少なかったので(種を)まいてからなかなか上手く芽が出なかった」

水を入れて温度を下げることで、野沢菜が蒸れないようにします。お菜洗いの場所は共同浴場。和やかな話し声に誘われ立ち寄る観光客も。

■観光客(山形から)
「地元のお母さんの手作りの味というところと、そこが伝統の食文化につながっていると思うので」

■観光客(都内から)
「立ち会えたことは貴重な体験だった」

野沢菜の根元は〝お姫様〟と呼ばれる特においしい部位。特別に洗いたてを味見…!

■観光客
「すごくおいしいです」
■観光客
「甘くて濃くておいしい」

暑さの影響は、野沢菜を漬ける作業にも。気温が高いと発酵が早く進み酸っぱくなりやすいといいます。

■地元の人
「ちょっと暖かいので、たぶん少し塩を強めにするんじゃないかと思います」

野沢菜漬は、年末年始に食べ頃を迎えるということです。

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